GXO
DX・業務改善

中小企業のIT資産管理ガイド2026|Windows 10後のPC台帳・更新・廃棄を整える

12分で読める

QUICK CHECK

本文を読みながら、自社で進めるべきか、相談前に何を整理するかを確認できます。

5分で自社の状況を診断する

GXO COLUMN

DX・業務改善

結論から言うと、2026年7月時点のIT資産管理で最初にやるべきことは、コスト削減率の試算ではなく、Windows 10残存PC、未管理端末、退職者端末、暗号化されていないPCを台帳で特定することだ。 Microsoft公式ライフサイクルでは、Windows 10 Home/Proは2025年10月14日にサポート終了済みで、Version 22H2も同日で終了している。旧版にあった「Windows 10のESU期限が2026年10月に迫る」という表現は不正確なため削除する。

また、「PCライフサイクル最適化でコスト30%削減」といった数字は、企業の台数、購買条件、故障率、リース契約、キッティング体制で大きく変わる。本稿では削減率を公式相場として断定せず、中小企業が90日で整えるべき台帳、更新計画、MDM、廃棄証跡、相談導線を整理する。

目次

  1. 2026年7月時点の最優先リスク
  2. IT資産台帳に入れる項目
  3. PCライフサイクルの決め方
  4. MDM・資産管理ツールの選び方
  5. 廃棄とデータ消去の証跡
  6. 90日で進める実装手順
  7. 公式情報・確認日

2026年7月時点の最優先リスク

中小企業のIT資産管理では、PCが古いこと自体よりも「どの端末が、誰の管理下で、どのデータにアクセスできるか分からない」状態が危険である。Windows 10サポート終了後は、次の優先順位で見る。

横にスクロールして確認できます

優先度確認対象放置した場合の問題最初の対応
Windows 10 Home/Pro残存PCセキュリティ更新の対象外になり得る台数、利用者、用途、Windows 11対応可否を確認
退職者・異動者のPCデータ残存、アカウント残存、棚卸し漏れ回収状況、初期化、再配布、廃棄証跡を確認
暗号化されていないノートPC紛失時の情報漏えいリスクBitLocker等の暗号化状態を台帳化
ローカル管理者権限の乱用不正アプリ、設定変更、マルウェアリスク管理者権限の付与基準を整理
未管理SaaS・ライセンス二重契約、退職者アカウント残存SaaS台帳と請求書を突合

Microsoft公式ページでは、Windows 10 Home/Proのサポート終了日が2025年10月14日と示されている。ESU、LTSC、仮想デスクトップなど例外的な延長手段は契約やエディションで扱いが異なるため、個別にMicrosoftの現行ドキュメントと契約内容を確認する。

FREE CONSULTATION

この記事の内容について、専門家に相談できます

AI・DX・セキュリティに関するご質問やお見積もりなど、お気軽にお問い合わせください。

無料で相談する

IT資産台帳に入れる項目

台帳は最初から高価なツールでなくてもよい。30台程度ならスプレッドシートで始め、50台を超えたらMDMや資産管理ツールとの連携を検討する。重要なのは、購買台帳ではなく「運用判断に使える台帳」にすることだ。

横にスクロールして確認できます

項目記録する理由判断に使う場面
資産番号・シリアル番号端末を一意に識別する紛失、廃棄、保証確認
利用者・部署責任者を明確にする退職、異動、端末回収
OS・バージョンサポート状況を確認するWindows 10残存、Windows 11移行
CPU・メモリ・ストレージ更新可否を判断するWindows 11要件、業務性能
購入日・保証期限更新計画を立てる年度予算、故障対応
暗号化状態紛失時のリスクを下げるBitLocker、FileVault確認
MDM登録状況遠隔管理の対象を確認するポリシー適用、リモートワイプ
主要SaaS・権限データアクセスを把握する退職者処理、監査
廃棄・再利用履歴証跡を残すデータ消去証明、リース返却

台帳は一度作って終わりではない。入社、退職、異動、修理、再配布、廃棄のたびに更新されなければ、半年で使えない資料になる。GXOが支援する場合は、総務・情シス・経理のどこが更新責任を持つかを先に決める。

PCライフサイクルの決め方

PC更新サイクルは「一般業務用は4年」などの固定ルールだけでは決めない。保証期限、OSサポート、バッテリー、業務負荷、セキュリティ要件、調達予算を組み合わせて決める。

横にスクロールして確認できます

端末タイプ更新判断の目安注意点
一般事務PC保証期限、OS対応、業務アプリの動作台数が多いため年度別に平準化する
開発・制作PCCPU、メモリ、ストレージ、GPU、ビルド時間生産性低下を人件費で見る
経営層・営業ノートPC暗号化、紛失対策、バッテリー、持ち出し頻度MDMとリモートワイプを優先
受付・共用PC利用時間、設置場所、権限共用アカウントの扱いを厳格にする
現場・店舗端末破損率、ネットワーク、周辺機器交換機、予備機、キッティング手順が重要

年度予算では、全台一括更新よりも、サポート終了、保証切れ、業務影響度、セキュリティリスクで優先順位を付ける。特にWindows 10残存PCは、Windows 11対応可否だけでなく、業務アプリや周辺機器がWindows 11で動くかを確認する。

FREE DOWNLOAD

中小企業のDX推進 5ステップガイド

多様な企業の導入実績から抽出した、失敗を防ぐDX推進の5つのステップを継続解説。

MDM・資産管理ツールの選び方

MDMや資産管理ツールは、価格表だけで選ぶと失敗しやすい。必要なのは「何を遠隔で管理したいか」を決めることだ。

横にスクロールして確認できます

管理したいこと必要な機能確認するポイント
OS・端末情報の把握インベントリ収集Windows、macOS、iOS、Androidの対応範囲
暗号化・画面ロックセキュリティポリシーBitLocker、FileVault、パスコード強制
退職者端末の回収リモートロック・ワイプ実行権限、証跡、誤操作防止
アプリ配布ソフトウェア配信Microsoft 365、業務アプリ、ブラウザ拡張
操作ログ・監査ログ取得・レポートどのログが必要か、保存期間、閲覧権限
SaaSアカウント管理ID連携Microsoft Entra ID、Google Workspace等との連携

Microsoft 365を使っている企業ではIntuneが候補になりやすいが、操作ログや国産サポートを重視する場合は別製品が合うこともある。価格・機能は頻繁に変わるため、記事内の固定単価で比較せず、公式価格表と販売代理店見積で確認する。

廃棄とデータ消去の証跡

PC廃棄は、単なる廃品処理ではなく情報管理の最終工程である。NIST SP 800-88 Rev. 2は、メディアサニタイズを、対象データへのアクセスを一定の努力水準で困難にするプロセスとして説明し、情報の機微性に応じたサニタイズプログラム、手法、管理策を整えることを求めている。

横にスクロールして確認できます

手順実施内容証跡
1廃棄対象を台帳で確定資産番号、利用者、廃棄理由
2必要データを移行移行先、確認者、完了日
3アカウント・MDMを解除SaaS権限、端末管理解除ログ
4データ消去または物理破壊消去方式、実施者、証明書
5廃棄・返却を記録返却日、業者、証明書保管場所

SSD、HDD、スマートフォン、タブレットでは適切な消去方法が異なる。工場出荷状態への初期化だけで十分か、暗号化消去、Secure Erase、物理破壊が必要かは、保存データの機密性と再利用・廃棄の方針で決める。

90日で進める実装手順

1〜30日目: 見える化

  • 全PC、スマートフォン、タブレット、共有端末を棚卸しする
  • Windows 10残存PC、暗号化なしPC、MDM未登録PCを抽出する
  • 退職者・異動者に紐づく端末とSaaSアカウントを確認する
  • 台帳の更新責任者を決める

31〜60日目: 方針決定

  • Windows 11移行、買い替え、ESU等の例外対応を分類する
  • MDM・資産管理ツールの要件を定義する
  • 端末購入、リース、再利用、廃棄の基準を決める
  • 廃棄証明書、データ消去証明書の保管ルールを決める

61〜90日目: 仕組み化

  • MDM登録を開始し、暗号化・ロック・更新ポリシーを適用する
  • 新入社員、退職者、異動者の端末フローを標準化する
  • 年度別更新計画と予算を作る
  • 月次で未管理端末・保証切れ・OSサポート切れを確認する

PC台帳・MDM・Windows 11移行を一度に整理したい方へ

GXOは、IT資産台帳、Windows 10残存端末の棚卸し、MDM導入、廃棄証跡、既存システムとの連携まで支援します。Excel台帳から始めたい企業も、Microsoft 365やGoogle Workspaceと連携した仕組みに移行したい企業も相談できます。

IT資産管理を相談する

※ オンライン対応可 | 現状台帳なしでも相談可 | 情シス不在企業も対応


FAQ

Q1. Windows 10 PCは今すぐ使えなくなりますか?

使えなくなるわけではないが、Microsoft公式ライフサイクルではWindows 10 Home/Proのサポートは2025年10月14日に終了している。業務利用では、Windows 11移行、ESU等の契約確認、端末入れ替え、ネットワーク分離などを検討する。

Q2. 台帳はExcelで始めてもよいですか?

よい。重要なのは、資産番号、利用者、OS、暗号化、MDM登録、保証期限、廃棄履歴が更新され続けることである。台数が増えたら、MDMや資産管理ツールと連携する。

Q3. リースと購入はどちらがよいですか?

初期費用、会計処理、故障対応、廃棄、増減の柔軟性で判断する。記事内で固定の優劣を断定せず、総所有コスト、キャッシュフロー、管理工数を自社条件で比較する。

Q4. 廃棄時は初期化だけで十分ですか?

十分とは限らない。保存データの機密性、媒体の種類、再利用・廃棄の方針に応じて、消去、暗号化消去、物理破壊、証明書取得を選ぶ。NIST SP 800-88 Rev. 2などの考え方を参照し、証跡を残す。

公式情報・確認日

関連記事

関連 HUB

この記事は以下の業種・悩み hub にも掲載されています。同じテーマの実務ナレッジと支援サービスをまとめてご覧いただけます。

お気軽にご相談ください

AI・DXに関するご質問やお見積もりなど

無料相談する

CONTACT

まずは 無料相談 から始めませんか。

サービスについてのご相談・ご質問などお気軽にお問い合わせください。
※ 営業電話はしません | オンライン対応可 | 相談だけでもOK