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SOC 2 Type II 取得ガイド|SaaS企業必須のセキュリティ監査と準備手順・費用【2026年版】

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SOC 2 Type II 取得ガイド|SaaS企業必須のセキュリティ監査と準備手順・費用【2026年版】

「海外企業との取引でSOC 2レポートを求められた」「エンタープライズ顧客の購買プロセスでSOC 2が必須条件になっている」——SaaS企業にとって、SOC 2 Type IIは事業成長のボトルネックにもなり得る重要な監査だ。

SOC 2は、米国公認会計士協会(AICPA)が策定したフレームワークに基づくセキュリティ監査報告書。特にSaaS・クラウドサービスを提供する企業にとって、顧客の信頼を獲得するための「国際的な信頼証明」として機能している。

本記事では、SOC 2 Type IIの取得準備から監査対応、費用までを実践的に解説する。


1. SOC 2とは

概要

SOC(System and Organization Controls)は、AICPAが定めたサービス組織の内部統制に関する監査基準。SOC 2は特に「セキュリティ」に焦点を当てた報告書で、クラウドサービスやSaaSを提供する企業が対象だ。

SOC 1 / SOC 2 / SOC 3の違い

項目SOC 1SOC 2SOC 3
目的財務報告に関する内部統制セキュリティ・可用性等の統制SOC 2の簡易版(一般公開用)
対象読者顧客の監査法人顧客・見込顧客(NDA下)一般公開可能
基準SSAE 18Trust Services CriteriaTrust Services Criteria
主な利用企業BPO、給与計算代行SaaS、クラウド、データセンターマーケティング用途

Type I と Type II の違い

項目Type IType II
評価対象特定時点の統制設計一定期間の統制運用(通常6〜12ヶ月)
証明内容「適切に設計されている」「適切に設計され、有効に運用されている」
期間時点評価6〜12ヶ月の運用期間
顧客からの評価初回取得向け最終的に求められるのはこちら
費用比較的安いType Iより高い

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2. 5つのTrust Services Criteria

SOC 2は以下の5つの基準(TSC)に基づいて評価される。Security(セキュリティ)は必須、他の4つは任意選択。

#基準内容選択率
1Security(セキュリティ)不正アクセス・攻撃からの保護必須(100%)
2Availability(可用性)サービスの稼働率・障害対応約60%
3Processing Integrity(処理の完全性)データ処理の正確性・完全性約30%
4Confidentiality(機密性)機密情報の保護約50%
5Privacy(プライバシー)個人情報の収集・利用・保管・廃棄約40%

選択の目安

  • SaaS全般 → Security + Availability
  • 決済・金融系 → Security + Availability + Processing Integrity + Confidentiality
  • BtoC SaaS(個人情報大量保有) → Security + Availability + Privacy
  • 初回取得 → まずSecurityのみでType Iを取得し、翌年Type IIで基準を追加

3. 取得準備の5ステップ

全体スケジュール(標準9〜15ヶ月)

ステップ期間内容
1. ギャップ分析1〜2ヶ月現状の統制とTSCの差分を特定
2. 統制の設計・実装2〜4ヶ月ポリシー策定、技術的統制の実装
3. 運用期間(証拠収集)6〜12ヶ月統制の運用実績を蓄積(Type II)
4. 内部評価2〜4週間監査前の自己評価、不備の修正
5. 外部監査1〜2ヶ月CPA事務所による監査・報告書発行

主要な統制項目

カテゴリ統制例
アクセス制御SSO/MFA、最小権限原則、アクセスレビュー(四半期)
変更管理コードレビュー必須、ステージング環境でのテスト、承認フロー
インシデント対応インシデント対応手順書、24時間以内の通知、事後レビュー
暗号化保存時AES-256、転送時TLS 1.2以上、鍵管理
監視・ログSIEM導入、ログ保存90日以上、アラート設定
ベンダー管理サードパーティリスク評価、SOC 2レポート確認
人事セキュリティバックグラウンドチェック、セキュリティ教育(年1回以上)
BCP/DRバックアップ(日次)、DR計画、年1回のDR訓練

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4. 費用の目安

項目Type IType II
監査費用(CPA事務所)300〜600万円500〜1,000万円
コンサル・アドバイザリー200〜500万円300〜600万円
ツール(GRCプラットフォーム)月額5〜30万円月額5〜30万円
内部工数(人件費換算)200〜400万円300〜600万円
合計目安700〜1,500万円1,100〜2,200万円

コスト削減のポイント

  • GRCツール(Vanta、Drata、Secureframe) を導入して証拠収集を自動化(工数40〜60%削減)
  • Type Iを先に取得 してから翌年Type IIに移行(準備がスムーズ)
  • ISMSを既に取得済みなら、統制の多くが流用可能(費用30〜40%削減)

5. SOC 2対応に使えるGRCツール

ツール月額費用特徴
Vanta$5,000〜/月最も普及、自動証拠収集、日本語対応なし
Drata$4,000〜/月UIが優秀、自動監視、CPA連携
Secureframe$4,000〜/月立ち上げが早い、テンプレート豊富
Tugboat Logic(OneTrust)要見積もりエンタープライズ向け、GRC統合
AuditBoard要見積もり大企業向け、内部監査統合

6. よくある落とし穴

落とし穴対策
運用期間中に統制の不備が発覚ギャップ分析を徹底し、運用開始前に修正
証拠(Evidence)の収集漏れGRCツールで自動収集、手動分は月次でチェック
監査法人の選定ミスSOC 2の実績が豊富なCPA事務所を選ぶ
スコープの広げすぎ初回はSecurityのみ、段階的に追加
経営層のコミットメント不足取得による売上インパクトを数値で示す

まとめ

SOC 2 Type IIは取得に時間とコストがかかるが、SaaS企業にとっては売上を直接左右する投資だ。

  1. まずType Iで「設計の適切性」を証明(6〜9ヶ月)
  2. 翌年Type IIで「運用の有効性」を証明(追加6〜12ヶ月)
  3. GRCツールで証拠収集を自動化しコストを抑える

「SOC 2がないから商談が進まない」という状況を避けるためにも、早めの準備開始を推奨する。

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GXO実務追記: サイバーセキュリティで発注前に確認すべきこと

この記事のテーマは、単なるトレンド紹介ではなく、自社で最初に塞ぐべきリスク、外部診断の範囲、初動体制を決めるための検討材料です。検索で情報収集している段階でも、発注前に次の観点を整理しておくと、見積もりのブレ、手戻り、ベンダー依存を減らせます。

まず決めるべき3つの論点

論点確認する内容未整理のまま進めた場合のリスク
目的売上拡大、工数削減、リスク低減、顧客体験改善のどれを優先するか成果指標が曖昧になり、PoCや開発が終わっても投資判断できない
範囲対象部署、対象業務、対象データ、対象システムをどこまで含めるか見積もりが膨らむ、または重要な連携が後から漏れる
体制自社責任者、現場担当、ベンダー、保守運用者をどう置くか要件確認が遅れ、納期遅延や品質低下につながる

費用・期間・体制の目安

フェーズ期間目安主な成果物GXOが見るポイント
事前診断1〜2週間課題整理、現行確認、投資判断メモ目的と範囲が商談前に整理されているか
要件定義 / 設計3〜6週間要件一覧、RFP、概算見積、ロードマップ見積比較できる粒度になっているか
PoC / MVP1〜3ヶ月検証環境、効果測定、リスク評価本番化判断に必要な数値が取れるか
本番導入3〜6ヶ月本番環境、運用設計、教育、改善計画導入後の運用責任と改善サイクルがあるか

発注前チェックリスト

  • 重要システムと個人情報の所在を棚卸ししたか
  • VPN、管理画面、クラウド管理者の多要素認証を必須化したか
  • バックアップの世代数、復旧時間、復旧訓練の実施日を確認したか
  • 脆弱性診断の対象をWeb、API、クラウド、社内ネットワークに分けたか
  • EDR/MDR/SOCの必要性を、監視できる人員と照らして判断したか
  • インシデント時の連絡先、意思決定者、広報/法務/顧客対応を決めたか

参考にすべき一次情報・公的情報

上記の一次情報は、社内稟議やベンダー比較の根拠として使えます。一方で、公開情報だけでは自社の現行システム、業務フロー、データ状態、予算制約までは判断できません。記事で一般論を把握した後は、自社条件に落とした診断が必要です。

GXOに相談するタイミング

次のいずれかに当てはまる場合は、記事を読み進めるだけでなく、早めに相談した方が安全です。

  • 見積もり依頼前に、要件やRFPの粒度を整えたい
  • 既存ベンダーの提案が妥当か第三者視点で確認したい
  • 補助金、AI、セキュリティ、レガシー刷新が絡み、判断軸が複雑になっている
  • 社内稟議で費用対効果、リスク、ロードマップを説明する必要がある
  • PoCや診断で終わらせず、本番導入と運用改善まで進めたい

SOC 2 Type II 取得ガイド|SaaS企業必須のセキュリティ監査と準備手順・費用【2026年版】を自社条件で診断したい方へ

GXOが、現状整理、RFP/要件定義、費用対効果、ベンダー比較、導入ロードマップまで実務目線で確認します。記事の一般論を、自社の投資判断に使える形へ落とし込みます。

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※ 初回相談では営業資料の説明よりも、現状・課題・判断材料の整理を優先します。

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