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ものづくり補助金が統合で新制度に|最大9,000万円・受付8/31開始

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目次

結論:2大補助金が一本化、最大9,000万円——受付開始まで2カ月弱

中小企業向け投資補助の代表格だった「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」を引き継ぐかたちで、**「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」**が創設されました(2制度の統合という位置づけは中小企業庁の発表・各種報道によるもので、特設サイト自体は「旧2制度とは異なる補助金」と案内しています)。運営する中小企業基盤整備機構の特設サイトによれば、第1回公募の要領は2026年6月29日に公開済みで、申請受付は8月31日から9月30日18時まで(出典:中小機構「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」特設サイト、2026年7月3日閲覧)。

影響を受けるのは、設備投資・システム投資・新規事業を検討しているほぼすべての中小企業です。補助上限は申請枠と従業員数によって異なり、最大で7,000万円、大幅賃上げの特例を適用すると9,000万円に達します。まず全体像を1枚で押さえてください。

申請枠補助上限(通常)賃上げ特例適用時補助率
革新的新製品・サービス枠最大2,500万円最大3,500万円中小1/2(条件付き2/3)、小規模・再生事業者2/3
新事業進出枠最大7,000万円最大9,000万円中小1/2(条件付き2/3)
グローバル枠最大7,000万円最大9,000万円中小2/3

(出典:同特設サイト、2026年7月3日閲覧)

いま確認すべきことは3つ。①自社がどの枠に該当するか、②賃上げを含む基本要件を満たす事業計画を組めるか、③GビズIDプライムを取得済みかです。受付開始は8月31日ですが、事業計画の質が採否を分ける制度である以上、逆算すると7月が準備着手の実質デッドラインです。

SUBSIDY ELIGIBILITY

補助金を使う前に、業務要件と対象経費を整理しませんか?

制度要件、対象経費、既存業務、データ連携、採択後の実装体制を確認し、申請前に詰まりやすい論点を整理します。

補助金活用前の要件整理を相談する

何が変わったのか:統合の位置づけと旧制度との違い

旧・ものづくり補助金は「革新的な製品・サービス開発や生産プロセス改善のための設備投資」、旧・新事業進出補助金(事業再構築補助金の後継)は「新市場・新事業への進出」をそれぞれ支援する別建ての制度でした。今回の統合で、この2つの目的が1つの制度の中の「枠」として並ぶ構造になりました。

  • 革新的新製品・サービス枠:旧ものづくり補助金の系譜。既存事業の延長線上での新製品・サービス開発、生産性を高める投資が対象イメージ。
  • 新事業進出枠:旧新事業進出補助金の系譜。業種・業態の転換や新市場への進出を伴う投資。
  • グローバル枠:海外展開を伴う投資。補助率が一律2/3と他枠より高く設定されています。

なお、複数の補助金解説メディアの報道によれば、ものづくり補助金として単独の公募は今後予定されておらず、2026年8月以降の申請は統合後の本制度に一本化されるとされています(二次情報。制度の最終的な取り扱いは公募要領および中小企業庁の公表を確認してください)。

従業員規模別の上限額は次のとおりです。自社の常勤従業員数でまず「天井」を確認してください。

従業員数革新的新製品・サービス枠(特例時)新事業進出枠・グローバル枠(特例時)
1〜5人750万円(850万円)2,500万円(3,000万円)※〜20人
6〜20人1,000万円(1,250万円)同上
21〜50人1,500万円(2,500万円)4,000万円(5,000万円)
51〜100人2,500万円(3,500万円)※51人以上5,500万円(7,000万円)
101人以上同上7,000万円(9,000万円)

(出典:同特設サイト、2026年7月3日閲覧。特例の適用条件の詳細は公募要領で要確認)

基本要件:この補助金は「賃上げとセットの投資契約」である

特設サイトが明記する基本要件は、補助事業終了後3〜5年で次の3つを達成する事業計画の策定です。

  • 付加価値額:年平均成長率 +4.0%以上
  • 1人あたり給与支給総額:年平均成長率 +3.5%以上
  • 事業場内最低賃金:地域別最低賃金 +30円以上

つまりこの制度は「投資額の一部を国が持つ代わりに、生産性向上と賃上げを数値でコミットする」設計です。給与総額+3.5%/年は、5年計画なら累計で約19%の引き上げに相当します。人件費の増分を吸収できるだけの粗利改善が投資から生まれるか——申請書の見栄えではなく、投資ROIの実力が問われます。要件を満たせない場合の返還・減額の取り扱いは公募要領の該当条項に規定されるため、計画策定の段階で必ず原文を確認してください。

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独自分析:「機械を買う補助金」ではなく「システム投資の補助金」として読む

本制度の対象経費には、機械装置・システム構築費に加えて、クラウドサービス利用費、外注費、技術導入費、専門家経費が明記されています(出典:同特設サイト、2026年7月3日閲覧)。ここから導ける実務上のポイントは、AI・ソフトウェア開発投資が正面から補助対象に据えられているということです。

旧ものづくり補助金は名称の印象から「製造業が機械を買う制度」と受け取られがちでしたが、統合後の制度では新事業進出枠の上限が7,000万円(特例9,000万円)と大きく、この規模感は工作機械1台ではなく、**基幹システムの刷新、AIを組み込んだ新サービスの開発、生産管理×データ基盤の構築といった「業態を変えるシステム投資」**にこそ見合います。

さらに、賃上げ要件との相性で考えると、システム投資は設備投資より論理を組みやすい面があります。付加価値額+4.0%/年の根拠を「省人化による原価低減」「新サービスによる売上創出」の両面から積み上げられるからです。逆に言えば、「何となく最新設備に入れ替える」計画は、+3.5%/年の給与総額成長と接続する説明がつきづらいため、採択レースで不利になる——これが統合後の制度を貫く設計思想だと私たちは読んでいます(分析は特設サイト記載の要件・対象経費から導いた当社の見解です)。

投資計画がまだ構想段階なら、まず補助金活用の適合診断で自社の投資テーマがどの枠・どの経費区分に乗るかを整理し、開発を伴う場合はAI開発の進め方と費用感業務システム開発の要件整理を並行して詰めておくと、8月31日の受付開始に間に合う精度で計画を固められます。

7月に着手すべき準備チェックリスト

第1回受付(8/31〜9/30)から逆算した準備リストです。

  • GビズIDプライムの取得(電子申請必須。未取得なら即日申請——発行まで時間がかかる場合がある)
  • 常勤従業員数を確定し、自社の枠と補助上限額を特定した
  • 投資テーマを「革新的新製品・サービス/新事業進出/グローバル」のどの枠で出すか仮決めした
  • 直近決算から付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)の現状値を算出した
  • 給与総額+3.5%/年・最低賃金+30円を織り込んだ人件費シミュレーションを作った
  • 対象経費の見積もり(システム構築費・クラウド利用費・外注費の区分別)を依頼した
  • 公募要領の原文を読み、賃上げ特例の適用条件と要件未達時の取り扱いを確認した
  • 認定支援機関・開発パートナーなど外部の伴走体制を決めた

なお、「いま駆け込みで使える制度」を探している場合は、本制度(受付は8月末から)とは時間軸が異なります。締切が目前の中小企業省力化投資補助金 第7回の受付状況と、デジタル化・AI導入補助金 第3回の締切情報を併せて確認し、投資の性質で使い分けてください。

よくある質問

Q1. 旧ものづくり補助金・旧新事業進出補助金に申請済み(採択済み)でも、新制度に申請できますか?

過去採択者・申請中案件の取り扱いは特設サイトのトップページには明記されておらず、公募要領の申請資格条項での確認が必要です。一般に同種の補助金では同一テーマでの重複受給は認められないため、既存案件と投資テーマを明確に分けられるかが論点になります。判断がつかない場合は事務局への照会を推奨します。

Q2. 賃上げ要件を達成できなかった場合、補助金は返還になりますか?

要件未達時の返還・減額ルールは公募要領に規定されます。本記事執筆時点で特設サイトのトップページに詳細記載はないため、断定は避けますが、賃上げ関連要件を持つ従来の中小企業向け補助金では未達時の返還規定が置かれてきた経緯があります。**「達成できそうな計画」ではなく「達成の根拠を説明できる計画」**として設計しておくのが安全です。

Q3. ソフトウェア開発やクラウド費用だけの申請(ハードウェアなし)は可能ですか?

対象経費にシステム構築費・クラウドサービス利用費・外注費が含まれることは特設サイトで確認できます。ただし経費区分ごとに補助上限が設けられており、応募時に計上した経費がすべて認められるわけではない旨も明記されています。経費構成の設計は公募要領の区分別上限を踏まえて行ってください。

Q4. 第1回に間に合わなかった場合、第2回はありますか?

本記事執筆時点で特設サイトに第2回のスケジュールは公表されていません。継続的な公募が行われるかは今後の発表を待つ必要があるため、投資時期が決まっている案件は第1回(9/30締切)を前提に動くことを推奨します。

投資計画づくりを外部と組むべきタイミング

この補助金の採否は、申請書のテクニックではなく「付加価値+4.0%/年と給与+3.5%/年を投資からどう生むか」という事業計画の骨格で決まります。社内で次のような状態にあるなら、計画づくりの段階から外部を入れる価値があります。

  • 投資したいテーマはあるが、賃上げ要件を呑めるROIになるか試算できていない
  • システム・AI開発を含む投資なのに、見積もりの妥当性を判断できる人が社内にいない
  • どの補助金・どの枠に乗せるべきか、制度をまたいだ比較ができていない

GXOでは、補助金の枠選定と投資ROIの試算から、要件定義・開発見積もりの整理までを一気通貫で支援しています。8月31日の受付開始から逆算すると、7月中のご相談が計画の質を確保できる目安です。まずは補助金×システム投資のご相談からお問い合わせください。


出典

  • 一次:中小企業基盤整備機構「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」特設サイト(shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp、2026年7月3日閲覧)——申請枠・補助上限額・補助率・基本要件・第1回公募スケジュール・対象経費を確認
  • 二次:補助金ポータル、mono-support.com ほか補助金解説各社の統合解説記事(2026年7月3日閲覧)——制度統合の経緯・旧制度の公募終了見込みに関する記述

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