「今日、人が余ってるな…」 「昨日は全然足りなかったのに」
同じ現場なのに、日によって人員の過不足が激しい。
人が余れば、人件費がムダになる。 人が足りなければ、残業でカバーする。
なぜ、こんなに差が出るのでしょうか。
人員の過不足が生まれる原因
原因 ①:物量の変動に対応できていない
物流倉庫の物量は、日によって変動します。
月曜は多い、金曜は少ない。 月末は忙しい、月初は落ち着く。 セール前は爆発的に増える。
この変動に合わせて人員を調整できていなければ、過不足が生まれます。
原因 ②:必要人数の予測が「勘」になっている
「明日は忙しそうだから、多めに」 「たぶん大丈夫だから、少なめで」
この「勘」が外れると、過不足が発生します。
勘に頼った予測は、当たることもあれば外れることもある。 外れた時のリカバリーが難しいのが問題です。
原因 ③:派遣会社への依頼が固定化している
「毎日 10 人お願いします」
派遣会社への依頼が固定化していませんか。
物量は日によって変わるのに、派遣の人数は毎日同じ。 これでは、過不足が生まれて当然です。
原因 ④:シフトと実際の物量がズレている
シフトを組んだ時点と、実際に作業する時点で、物量が変わることがあります。
急な出荷依頼が入った。 予定していた入荷がキャンセルになった。
シフトは「予測」に基づいて作るので、予測が外れればズレが生じます。
原因 ⑤:欠勤を織り込んでいない
「50 人必要だから、50 人手配した」
これで毎日 50 人来れば問題ありません。 しかし、欠勤は必ず発生します。
欠勤率を織り込んでいなければ、人が足りなくなります。 逆に、欠勤を過度に見込みすぎると、人が余ります。

過不足があると、何が起きるか
人件費のムダ(人が余る場合)
100 人必要なところに 110 人いれば、10 人分の人件費がムダです。
1 人あたり 1 日 1 万円として、10 人 ×1 万円= 10 万円/日。 月に 10 日この状態があれば、100 万円/月のムダ。 年間で 1,200 万円。
「少し余裕を持って」の積み重ねが、大きなコストになっています。
残業コストの増加(人が足りない場合)
100 人必要なところに 90 人しかいなければ、残業でカバーするしかありません。
残業は 1.25 倍〜1.5 倍のコスト。 10 人分の作業を、90 人の残業でカバーすると、通常より高くつきます。
しかも、残業が続けばスタッフが疲弊し、ミスや離職のリスクも高まります。
作業品質への影響
人が足りない状態で無理に作業を進めると、品質が落ちます。
チェックを省略する。 焦ってミスが増える。 慣れない作業を担当させる。
過不足は、品質にも影響するのです。

過不足をなくす 5 つの方法
方法 ①:過去データを分析し、予測精度を上げる
「勘」ではなく「データ」で予測しましょう。
過去の物量と人員数の関係。 曜日ごとの傾向。 季節変動のパターン。
このデータを分析すれば、「この物量なら ○ 人必要」という予測ができます。
方法 ②:派遣会社への依頼を柔軟にする
固定人数ではなく、変動に対応した依頼をしましょう。
「基本は 10 人。忙しい日は 15 人、暇な日は 8 人」
派遣会社と事前に調整しておけば、日ごとの増減に対応できます。
方法 ③:欠勤率を織り込む
過去の欠勤データから、欠勤率を把握しましょう。
「平均して 5%くらい欠勤が出る」と分かれば、50 人必要な日は 53 人手配する。
こうした調整で、欠勤による不足を防げます。
方法 ④:リアルタイムで調整できる仕組みを作る
状況の変化に合わせて、リアルタイムで調整できる仕組みを作りましょう。
「午後から物量が増えそう」→ 応援を依頼 「予定より早く終わりそう」→ 早帰りを調整
固定されたシフトではなく、柔軟に対応できる体制が必要です。
方法 ⑤:複数拠点で人員を融通する
複数の拠点がある場合、拠点間で人員を融通できる仕組みを作りましょう。
A 拠点は人が余っている、B 拠点は足りない。 → A 拠点から B 拠点に応援を出す。
各拠点がバラバラに人員を調整するより、全体で最適化する方が効率的です。
人員計画のチェックリスト
自社の状況を確認してみてください。
チェック項目 | できている | できていない |
|---|---|---|
物量と必要人数の関係を分析している | □ | □ |
曜日・季節の傾向を把握している | □ | □ |
派遣会社に柔軟な依頼ができている | □ | □ |
欠勤率を織り込んで計画している | □ | □ |
リアルタイムで調整できる仕組みがある | □ | □ |
複数拠点間で人員融通ができる | □ | □ |
「できていない」が 3 つ以上あれば、改善の余地があります。
まとめ:過不足は「予測」と「柔軟性」で解消する
人員の過不足は、2 つの要因から生まれます。
1 つは、予測の精度が低いこと。 もう 1 つは、変化に対応する柔軟性がないこと。
過去データを分析し、予測精度を上げる。 派遣依頼を柔軟にし、リアルタイム調整の仕組みを作る。
この両面からアプローチすることで、過不足は大幅に改善できます。
「人が余る」「人が足りない」が日常になっているなら、仕組みを見直すタイミングかもしれません。
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