「今日の検品、誰にやってもらう?」 「えーと、A さんは…何ができるんだっけ」
派遣スタッフの顔と名前は分かる。 でも、誰が何をできるかは、よく分からない。
結局、「とりあえず空いている人を配置する」という判断になる。
これでは、適材適所とは言えません。
適材適所ができていないと、何が起きるか
作業効率が上がらない
得意な作業を任せれば、スピードも質も上がる。 苦手な作業を任せれば、スピードも質も下がる。
当たり前のことですが、スキルを把握していなければ、この判断ができません。
ベテランを簡単な作業に回し、新人を難しい作業に回す。 こうした「もったいない配置」が、日常的に起きている可能性があります。
ミスが増える
慣れていない作業を任せれば、ミスが増えます。
検品経験がない人に検品を任せる。 フォーク初心者に複雑な入出庫を任せる。
「誰でもできる」と思っていた作業で、ミスが頻発する。 原因を調べると、経験不足だった。
こうしたケースは、珍しくありません。
スタッフのモチベーションが下がる
「私、この作業は苦手なんですけど…」 「なんで得意な作業をやらせてもらえないの?」
スキルや希望を無視した配置は、スタッフの不満につながります。
特に、派遣スタッフは「この現場は自分を活かしてくれない」と感じれば、他の現場に移ってしまいます。

なぜ適材適所ができないのか
理由 ①:誰が何をできるか、把握していない
そもそも、スタッフのスキル情報を把握していない。
自社社員はまだしも、派遣スタッフは入れ替わりが激しい。 新しく来た人が何をできるか、確認する仕組みがない。
結果、「やってみてから分かる」状態になっています。
理由 ②:スキル情報が整理されていない
スキル情報はあるけれど、バラバラに存在している。
派遣会社からのスキルシート。 過去の配置履歴。 現場責任者の記憶。
これらが一元化されていないので、配置を決める時に参照できない。
理由 ③:配置を決める時間がない
朝、作業が始まる前に配置を決める。 その時間は、せいぜい 10 分〜15 分。
この短時間で、スタッフ一人ひとりのスキルを考慮した配置を考える余裕がない。
結局、「昨日と同じ」「とりあえず空いている人」という判断になってしまいます。

適材適所を実現する方法
方法 ①:スキル情報を一元管理する
まずは、スタッフのスキル情報を一箇所に集約しましょう。
名前、所属(自社/派遣会社)、スキル、資格、経験作業。
Excel でも作れますが、更新が追いつかなくなりがちです。 クラウド型のシステムなら、複数人で更新でき、常に最新の状態を保てます。
方法 ②:作業ごとに必要スキルを定義する
各作業に必要なスキルを明確にしましょう。
作業 | 必要スキル |
|---|---|
入荷検品 | 検品経験あり |
フォーク作業 | フォークリフト免許 |
ピッキング | 特になし(新人可) |
出荷検品 | 検品経験 3 ヶ月以上 |
これがあれば、「この作業には、このスキルを持った人を配置する」という判断ができます。
方法 ③:スキルと配置を紐づける仕組みを作る
スキル情報と、配置を紐づける仕組みを作りましょう。
「今日、フォーク免許を持っている人は誰?」 「検品経験がある人は何人いる?」
この情報が即座に分かれば、適材適所の配置が楽になります。
方法 ④:新人のスキル習得を記録する
新人が、どの作業を経験したか記録しましょう。
「A さんは、ピッキングを 1 週間経験した」 「B さんは、検品をまだ経験していない」
この記録があれば、計画的にスキルアップを進められます。
適材適所の配置フロー(例)
【配置決定フロー】
1. 今日の作業内容を確認
- 入荷検品 10名
- フォーク作業 5名
- ピッキング 30名
- 出荷検品 15名
2. 各作業の必要スキルを確認
- フォーク作業 → フォーク免許必須
- 出荷検品 → 検品経験3ヶ月以上
3. 出勤予定者のスキルを確認
- フォーク免許保持者:8名 → 5名を配置
- 検品経験3ヶ月以上:20名 → 15名を出荷検品に
4. 残りの人員を配置
- ピッキング、入荷検品に配置
5. バランスを調整
- ベテランと新人のバランス
- 各ラインの経験者比率
このフローが仕組み化されていれば、誰でも適切な配置ができます。
まとめ:適材適所は「スキルの見える化」から
適材適所の配置は、「誰が何をできるか」を把握することから始まります。
スキル情報を一元管理する。 作業ごとに必要スキルを定義する。 スキルと配置を紐づける仕組みを作る。
これらができれば、「とりあえず空いている人」という配置から脱却できます。
スタッフの力を最大限に活かす配置。 それが、現場の生産性を上げる近道です。
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