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AWS・Azure・GCP料金比較2026|中堅企業の選定ガイド3大クラウドの主要サービス料金をユースケース別に比較し、選定の判断基準を解説

AWS・Azure・GCP料金比較2026|中堅企業の選定ガイド

AWS・Azure・GCPの料金をコンピュート・ストレージ・データベース別に比較。中堅企業がクラウドを選定する際の判断基準と、コスト最適化のポイントを解説します。

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クラウド料金の比較が難しい理由と、本記事で解決できること

「クラウドに移行したいが、AWS・Azure・GCPのどれが自社に合っているのかわからない」。中堅企業の経営者やDX推進担当者にとって、これは最も多い悩みのひとつです。本記事では、3大クラウドの主要サービス料金を中堅企業のユースケース別に比較し、自社に最適なクラウドを選ぶための判断基準を具体的に解説します。コンピュート、ストレージ、データベースの各領域について、実際の料金を示しながら、コスト最適化の方法までお伝えします。

クラウド料金の比較が難しいのには理由があります。3大プロバイダーはいずれも従量課金制を基本としていますが、課金の単位、割引の仕組み、無料枠の範囲がそれぞれ異なります。さらに、データ転送料金やロードバランサーなどの付帯コストが見落とされがちで、想定外の請求が発生するケースも少なくありません。Synergy Research Groupの2025年第3四半期の調査によると、グローバルクラウドインフラ市場ではAWSが約29%、Azureが約20%、GCPが約13%のシェアを占めており、3社で市場全体の6割以上を占めています。日本国内でもこの3社の利用率は非常に高く、総務省の調査ではAWSがPaaS・IaaS市場で50%を超えるシェアを持つとされています。つまり、多くの企業がこの3社のなかから選ぶことになるため、料金の正確な理解が欠かせません。

3大クラウドの基本的な料金モデルと割引制度

まずは、各社の課金モデルの全体像を把握しましょう。AWSは秒単位の課金を採用しており(Linux EC2インスタンスの場合、最低60秒)、Reserved InstancesやSavings Plansを活用することで最大72%の割引が受けられます。短期間だけリソースを使いたい場合にはSpot Instancesを利用でき、オンデマンド料金から最大90%の節約が可能です。ただし、Spot Instancesは中断される可能性があるため、中断に対応できるワークロードに限定されます。

Azureも従量課金制を基本としており、Reserved VM Instancesによって最大72%の割引が適用されます。Azureの最大の特徴は「Azure Hybrid Benefit」で、既存のWindows ServerやSQL Serverのライセンスをクラウドに持ち込むことで、追加のライセンス費用なしにVMを利用できます。すでにMicrosoft製品を多く利用している企業にとっては、この特典だけで大幅なコスト削減が期待できるでしょう。

GCPは、起動後1分経過以降は秒単位で課金される仕組みを持ち、料金体系のシンプルさが特徴です。特筆すべきは「継続利用割引(Sustained Use Discounts)」で、長時間稼働するインスタンスに対して自動的に最大30%の割引が適用されます。事前の予約や設定は不要で、使い続けるだけで割引が効く点は、リソース管理の手間を減らしたい中堅企業にとって魅力的です。さらに、Committed Use Discounts(CUD)を利用すれば最大57%の節約も可能です。

コンピュート(仮想マシン)料金の比較

中堅企業がクラウドを利用する際、最も大きなコストを占めるのがコンピュート、つまり仮想マシン(VM)の費用です。ここでは、一般的な業務システムで利用される汎用インスタンス(4 vCPU・16GB RAM程度)を例に比較します。

AWSのm6i.xlarge(4 vCPU・16GB RAM)は、米国東部リージョンのオンデマンド料金で1時間あたり約0.192ドルです。Azureの同等スペックであるD4s v5は約0.192ドル、GCPのe2-standard-4は約0.134ドルとなっています。オンデマンド料金だけで見ると、GCPが最も安価な傾向にあります。ただし、1年間のリザーブド契約を結んだ場合、AWSとAzureはともに40%前後の割引が適用され、GCPのCUDでも同等の割引率になるため、長期利用では差が縮まります。

ここで注目すべきは、AWSのGraviton(Arm)プロセッサを搭載したインスタンスです。m7g.xlargeなどのGravitonインスタンスは、同スペックのx86インスタンスと比べて約20%安く、性能面でも遜色ありません。Armアーキテクチャに対応できるアプリケーションであれば、非常に有効なコスト削減手段になります。また、Azureでもx86とArmの価格差が最大65%に達するケースがあり、Arm CPUへの移行は各社共通の節約ポイントといえるでしょう。

ストレージ料金の比較

業務データのバックアップや社内システムのデータ保管など、中堅企業にとってストレージ費用は継続的に発生するコストです。オブジェクトストレージの標準プランで比較すると、AWS S3 Standardが1GBあたり月額約0.023ドル、Azure Blob Storage(Hotティア)が約0.0184ドル、GCP Cloud Storage(Standard)が約0.020ドルとなっています。

100TBクラスの大容量データを保管する場合、Azure Blob Storageが最もコストパフォーマンスに優れており、AWSと比較して月額約1,000ドル以上の差が生じることもあります。一方、アクセス頻度の低いデータを長期保管するアーカイブ用途では、Azure Archive Storageが1GBあたり約0.00099ドルと最も安く、GCPのArchive Storageが約0.0012ドル、AWS Glacier Deep Archiveが約0.00099ドルとなっており、AWSとAzureが拮抗しています。

ストレージ選定では、保管コストだけでなく「データ転送料金(エグレス料金)」の確認が重要です。3社ともインバウンド(データの書き込み)は無料ですが、アウトバウンド(データの読み出し・外部転送)には1GBあたり0.08〜0.12ドルの料金が発生します。頻繁にデータを外部に転送するワークロードでは、ストレージ単価が安くてもトータルコストが膨らむ可能性があるため注意が必要です。

データベース料金とサーバーレスの比較

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中堅企業の基幹システムで利用されるリレーショナルデータベースについても見てみましょう。AWSのAmazon RDS(MySQL、db.m6g.large)は1時間あたり約0.171ドル、AzureのAzure SQL Database(汎用、4 vCore)は1時間あたり約0.383ドル、GCPのCloud SQL(db-standard-4)は1時間あたり約0.262ドルです。データベースの分野ではAWSが比較的安価で、サービスの種類も豊富です。

一方、データ分析用途ではGCPのBigQueryが注目に値します。BigQueryはサーバーレスのデータウェアハウスで、クエリで処理したデータ量に対してのみ課金される仕組みです。テラバイト級のデータ分析を定期的に行う企業にとっては、事前にサーバーを用意する必要がなく、使った分だけ支払うモデルが合理的です。AWSのAthenaやAzureのSynapse Analyticsにも同様のサーバーレスモデルがありますが、BigQueryはGoogleの分析基盤の強みを活かした高速処理に定評があります。

サーバーレスコンピューティング(Functions/Lambda)の分野では、AWS Lambdaがミリ秒単位の課金を採用し、月100万リクエストまでの無料枠を提供しています。Azure Functionsも同様にミリ秒単位課金に対応しており、GCP Cloud Functionsとあわせて、いずれも短時間の処理を大量に実行するイベント駆動型のワークロードに適しています。

中堅企業のユースケース別・おすすめクラウド選定

ここまでの料金比較を踏まえ、中堅企業の典型的なユースケースごとに、どのクラウドが適しているかを整理します。

まず、社内でMicrosoft 365やWindows Serverを広く利用しており、既存ライセンスを活用したい企業にはAzureが最適です。Hybrid Benefitによるライセンスコスト削減に加え、Active DirectoryやSharePointとの統合がスムーズに行えます。特に「オンプレミスとクラウドのハイブリッド環境」を構築したい場合、AzureのArc対応は大きなアドバンテージです。

次に、多様なサービスから柔軟に選択したい、グローバル展開を視野に入れている企業にはAWSが適しています。200以上のサービスを持つ業界最大のエコシステムと、世界最多のリージョン数は、将来の事業拡大にも対応しやすいでしょう。日本語サポートも24時間365日対応しており、国内の導入実績やナレッジも豊富です。

そして、データ分析やAI・機械学習を重視する企業、あるいは料金体系のわかりやすさを重視する企業にはGCPが向いています。BigQueryを中心としたデータ分析基盤の強みに加え、継続利用割引の自動適用やカスタムマシンタイプによる無駄のないリソース設計は、IT専任者が少ない中堅企業にとって運用負荷の軽減につながります。

御社が今すぐ取り組むべきクラウド選定アクション

クラウド選定は、単純な料金比較だけでは判断できません。自社の業務システムやワークロードの特性に合わせた総合的な評価が必要です。以下に、今すぐ取り組めるアクションを示します。

第一に、現在のIT支出を棚卸ししましょう。オンプレミスのサーバー費用、ソフトウェアライセンス費、保守運用の人件費を洗い出し、クラウド移行後のコストと比較できる状態にすることが出発点です。

第二に、各社が提供する無料枠を活用して実際に試してみることをお勧めします。AWSは最大200ドルのクレジット(最長6か月)、Azureは200ドルのクレジット(30日間)と各種無料サービス、GCPも300ドルのクレジット(90日間)をそれぞれ提供しています。実際のワークロードを動かしてみることで、カタログ料金だけではわからないコスト感が把握できます。

第三に、料金シミュレーションツールを活用しましょう。各社の公式料金計算ツール(AWS Pricing Calculator、Azure Pricing Calculator、Google Cloud Pricing Calculator)を使えば、想定するリソース構成に基づいた月額費用の見積もりが可能です。

第四に、将来の拡張性も考慮に入れましょう。現時点のコストだけでなく、3年後・5年後のシステム拡張や新規サービス導入を見据えた選定が重要です。マルチクラウド戦略を検討するのも一つの選択肢です。

第五に、専門家の支援を受けることも検討してください。クラウド料金は複雑であり、選定を誤ると年間で数百万円のコスト差が生じることも珍しくありません。特に中堅企業では、社内にクラウドの専門人材がいないケースも多く、第三者の客観的な視点が有効です。

GXOのクラウド選定コンサルティング

クラウドの選定・移行は、技術的な判断と経営的な判断の両方が求められる複合的なプロジェクトです。GXOは180社以上の支援実績と92%の成功率を持つDX・システム開発のパートナーとして、上流のコンサルティングから設計・開発・運用まで一気通貫でサポートしています。

「自社に最適なクラウドはどれか」「移行にかかる費用はどのくらいか」「既存システムとの連携はどうすればよいか」など、クラウド選定に関するお悩みがあれば、まずはお気軽にご相談ください。御社のビジネス要件と既存環境を丁寧にヒアリングしたうえで、最適なクラウド戦略をご提案します。

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まとめ

AWS・Azure・GCPはいずれも優れたクラウドプラットフォームですが、料金体系や割引制度、サービスの強みはそれぞれ異なります。コンピュート料金ではGCPがオンデマンドで安価な傾向にあり、ストレージではAzureが大容量保管に優位性を持ちます。AWSはサービスの幅広さと日本国内の導入実績で安心感があります。中堅企業にとって重要なのは、単純な料金比較ではなく、自社の業務特性や将来計画に合わせた総合的な選定です。クラウド移行は「コスト削減」だけでなく「事業成長の加速」にもつながる重要な経営判断ですので、ぜひ専門家の知見も活用しながら、最適な選択をしてください。

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