生産性改善📖 5分で読了

倉庫のムダ発見方法|現場観察とデータ分析の実践手順見えないムダを可視化する3つのアプローチと実践チェックリスト

倉庫のムダ発見方法|現場観察とデータ分析の実践手順

倉庫現場で見えていないムダを発見する方法を解説。現場観察・作業者ヒアリング・データ分析の3アプローチと、すぐに使えるチェックリストで改善の第一歩を。

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ムダを削減したい。でも、どこがムダなのか見えない。

多くの物流現場で、こうした課題を抱えています。物流センター長として日々の業務に追われていると、当たり前になっている作業の中に潜むムダは見落としがちです。しかし、適切な方法で観察・分析すれば、改善すべきポイントは必ず見つかります。

結論から言えば、見えていないムダは「現場観察」「作業者ヒアリング」「データ分析」の3つのアプローチで発見できます。

  • 現場観察:作業者の動き・待ち時間・探す動作を実際に目で追い、定量化する

  • 作業者ヒアリング:現場で働く人の声から、数字に表れない課題を拾い上げる

  • データ分析:作業時間やミス発生率のデータから、改善すべき工程を特定する


この記事でわかること

Q. 現場観察では何を見ればよい? 作業者の動き・待ち時間・探す動作の3点を記録します。数値化することで、感覚ではなくデータに基づいた倉庫改善の取り組みが可能になります。

Q. 作業者から本音を引き出すにはどうすればよい? 1対1のヒアリングで「昨日困ったこと」など具体的な場面を聞きます。複数人から同じ声が出れば、優先的に改善すべき課題です。

Q. データ分析は何から始めればよい? まずは作業時間とミス件数の2つを記録することから始めましょう。人員管理ツールを活用すれば、より詳細な分析も可能になります。


発見方法①:現場観察

倉庫改善の第一歩は、実際に現場で作業を観察することです。デスクで数字を見ているだけでは分からない問題が、現場に立つことで見えてきます。

現場観察で注目すべきポイントは、作業者の動き、待ち時間、そして探す動作の3つです。

まず、作業者の動きを追跡します。ピッキング作業であれば、作業者がどのような経路で移動しているか、無駄な往復がないかを確認します。ある物流センターでは、作業者の動線を30分間追跡したところ、同じ通路を3回以上往復しているケースが全体の40%を占めていることが判明しました。ロケーション配置を見直した結果、1人あたりの歩行距離が1日平均2kmから1.3kmに短縮され、ピッキング効率が25%向上しています。

次に、待ち時間を計測します。フォークリフトの順番待ち、検品待ち、指示待ちなど、作業が止まっている時間を記録します。待ち時間は「当たり前」として見過ごされがちですが、1回5分の待ち時間が1日10回発生すれば、それだけで50分のロスです。

そして、探す動作をカウントします。作業者が「あれはどこだっけ」と探している回数を数えます。探す動作は、ロケーション管理や整理整頓の問題を示すサインです。1時間の観察で探す動作が5回以上あれば、改善の余地があると考えてよいでしょう。

現場観察を行う際は、作業者に事前に目的を説明し、監視ではなく改善のための観察であることを伝えることが大切です。作業者が緊張すると普段と異なる動きになり、正確な観察ができなくなります。


発見方法②:作業者ヒアリング

物流現場の改善を進めるうえで、データや観察だけでは見えない課題があります。それを発見するには、実際に作業している人に聞くのが一番です。現場の作業者は、日々の業務の中で「やりにくさ」や「非効率」を肌で感じています。

ヒアリングでは、「やりにくいと思うことはありますか」「時間がかかると感じる作業は何ですか」「もっとこうなればいいのにと思うことはありますか」といった質問が効果的です。

ポイントは、具体的なエピソードを引き出すことです。「特にないです」という回答が返ってきた場合は、「たとえば昨日の作業で、困ったことはありませんでしたか」と具体的な場面を想起してもらうと、課題が出てきやすくなります。

ある倉庫では、ヒアリングを通じて「伝票の記載場所が分かりにくい」という声が複数の作業者から上がりました。伝票フォーマットを見直した結果、確認ミスが月間15件から3件に減少しています。

ヒアリングは1対1で行うのが理想的です。グループで聞くと、発言力のある人の意見に引っ張られたり、本音が出にくくなったりします。また、ヒアリング内容は必ず記録し、複数の作業者から同じ課題が出てきた場合は優先的に対応を検討します。


発見方法③:データ分析

人員管理や作業効率の改善には、現場観察とヒアリングで得た仮説をデータで検証することが欠かせません。感覚的に「ここがムダだ」と思っても、データで裏付けがなければ改善の優先順位を決められません。

データ分析で注目すべきは、時間がかかっている工程とミスが多い工程です。

作業時間のデータを工程別に集計し、標準時間と比較します。標準時間を大きく超えている工程があれば、その原因を深掘りします。原因が作業者のスキル不足なのか、作業環境の問題なのか、手順の問題なのかによって、打つべき対策は変わってきます。

ミス発生率のデータも重要です。どの工程でミスが発生しやすいか、どの時間帯にミスが集中しているかを分析します。ある物流センターでは、データ分析の結果、午後3時以降にピッキングミスが集中していることが判明しました。休憩時間の見直しと照明の改善を行ったところ、午後のミス発生率が40%低下しています。

データ分析を行う際は、まず現状のデータを正確に取得できる仕組みを整えることが前提です。手書きの日報だけでは詳細な分析が難しいため、人員管理ツールなどデジタルツールを活用したデータ収集を検討することをおすすめします。倉庫改善ツールを導入すれば、作業時間やミス発生率を自動で記録・集計でき、分析にかかる手間も大幅に削減できます。


ムダ発見のチェックリスト

現場観察、ヒアリング、データ分析を実施する際に活用できるチェックリストです。定期的にチェックすることで、見落としがちなムダを発見できます。印刷して現場に貼り出し、日常的に確認する習慣をつけるのも効果的です。

  • □ 探す動作が1時間に5回以上発生していないか

  • □ 待ち時間が1日30分以上発生していないか

  • □ 同じ通路を3回以上往復する作業者がいないか

  • □ 移動距離は最短ルートになっているか

  • □ 手戻り作業は発生していないか

  • □ 作業者から「やりにくい」という声が出ていないか

  • □ 特定の工程に作業時間が集中していないか

  • □ 特定の時間帯にミスが集中していないか

  • □ 標準時間を30%以上超える作業がないか

  • □ 同じミスが繰り返し発生していないか


よくある失敗パターン

ムダ発見の取り組みでよくある失敗パターンを紹介します。これらを避けることで、より効果的な改善活動につながります。

1つ目は、観察期間が短すぎることです。1日だけの観察では、たまたま問題が発生しなかった可能性があります。最低でも1週間、できれば繁忙期と閑散期の両方を観察することをおすすめします。

2つ目は、作業者の声を聞かないことです。管理者目線だけでは見えない課題があります。現場で働く人の声を丁寧に拾い上げることが、本質的な改善につながります。

3つ目は、データを取得する仕組みがないことです。感覚だけで判断すると、本当に効果があったのか検証できません。改善前と改善後を比較できるよう、数値で記録する習慣をつけましょう。

4つ目は、見つけた課題をすべて同時に解決しようとすることです。優先順位をつけ、効果が大きく実行しやすいものから着手することが成功のポイントです。

5つ目は、改善活動を一度きりで終わらせることです。ムダは常に発生し続けます。定期的にチェックリストを活用し、継続的に改善を行う仕組みを作ることが重要です。


よくある質問

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Q. 現場観察はどのくらいの頻度で行うべきですか?

月に1回、最低でも30分間の観察を継続することをおすすめします。繁忙期と閑散期では問題の現れ方が異なるため、季節ごとの観察も効果的です。

Q. 作業者が本音を話してくれない場合はどうすればよいですか?

まずは「改善のため」という目的を繰り返し伝え、小さな改善でも実際に反映することで信頼を築きます。匿名のアンケート形式も有効です。

Q. データ分析を始めたいが、何から手をつければよいですか?

まずは作業時間とミス件数の2つを記録することから始めましょう。Excelでも十分に分析できます。データが蓄積されれば、傾向が見えてきます。


まとめ

ムダは、意識しないと見えません。現場観察、作業者ヒアリング、データ分析の3つのアプローチを組み合わせることで、これまで気づかなかった改善ポイントが見えてきます。

まずは今日から、現場を30分間観察することから始めてみてください。作業者の動き、待ち時間、探す動作を記録するだけでも、新たな発見があるはずです。

ただし、手書きの記録やExcel管理では、データの蓄積や分析に限界があります。ファイルが増えるほど管理が煩雑になり、リアルタイムでの把握も難しくなります。継続的な改善活動を行うためには、人員管理をデジタル化し、データに基づいた判断ができる環境を整えることが重要です。データに基づいた判断ができれば、改善の成果が数字で見え、次の施策にもつなげやすくなります。毎月の改善会議で具体的な数字を示しながら議論できる現場を目指しましょう。


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