オフショア開発の単価を正しく把握することが成功の第一歩

システム開発のコスト削減を検討する際、オフショア開発は有力な選択肢です。なかでもベトナムは、2025年現在、エンジニア単価が月額25〜50万円程度と、国内開発の30〜50%のコストで開発が可能です。本記事では、ベトナム・インド・フィリピンの3カ国について、職種別の単価相場を比較しながら、自社に最適な発注先を選ぶためのポイントを解説します。単価だけでなく、品質・コミュニケーション・リスク管理の観点も含めて、経営判断に必要な情報をお伝えします。
経済産業省の「DXレポート2.2」によると、日本企業のDX推進において、IT人材の確保が最大の課題として挙げられています。国内のエンジニア不足が深刻化するなか、オフショア開発の活用は単なるコスト削減策ではなく、開発リソースを安定的に確保するための経営戦略として位置づけられるようになっています。
2025年版:3カ国の職種別単価相場
オフショア開発の単価は、発注先の国だけでなく、職種やスキルレベルによって大きく異なります。ここでは、ベトナム・インド・フィリピンの3カ国について、主要な職種ごとの月額単価相場を整理します。
まず、プロジェクトマネージャー(PM)の単価を見てみましょう。ベトナムでは月額45〜70万円、インドでは50〜80万円、フィリピンでは40〜65万円が相場となっています。PMは日本側との調整役を担うため、日本語能力や日本企業との取引経験が単価に反映される傾向があります。
システムエンジニア(SE)については、ベトナムが月額35〜55万円、インドが40〜65万円、フィリピンが30〜50万円です。要件定義や基本設計を担当するSEは、技術力に加えて業務理解力が求められるため、経験年数によって単価の幅が生じます。
プログラマー(PG)の単価は、ベトナムが月額25〜40万円、インドが30〜50万円、フィリピンが20〜35万円となっています。実装を担当するPGは、使用する技術スタックによっても単価が変動します。たとえば、AI・機械学習やクラウドネイティブ開発など、専門性の高い領域では上限を超えるケースも珍しくありません。
テスターやQAエンジニアについては、ベトナムが月額20〜35万円、インドが25〜40万円、フィリピンが18〜30万円です。品質保証を担当するポジションは、単価は比較的抑えられていますが、テスト自動化やセキュリティテストの専門性を持つ人材は高単価になります。
JETROの調査によると、ベトナムのIT人材は年間約5万人が新たに輩出されており、若年層を中心とした人材プールの厚さが特徴です。一方、インドは英語力と数学的素養の高さ、フィリピンは英語でのコミュニケーション能力の高さがそれぞれの強みとなっています。
なぜベトナムが選ばれるのか:コストと品質のバランス
単価だけを見れば、フィリピンがもっとも安価に見えます。しかし、実際のプロジェクト成功率や品質を考慮すると、ベトナムを選ぶ日本企業が増えています。その理由を整理してみましょう。
第一に、日本語対応力の高さが挙げられます。ベトナムでは日本語学習者が約17万人おり、東南アジアではもっとも多い水準です。日本企業との取引経験が豊富なオフショア開発会社では、日本語でのコミュニケーションが可能なブリッジSEやPMを配置できるケースが多く、認識齟齬によるリワーク(手戻り)を減らせます。
第二に、技術力の高さです。ベトナムの理工系大学では実践的なプログラミング教育が行われており、IPAの調査でも、ベトナムIT人材の技術水準は年々向上していると報告されています。とくにWeb開発やモバイルアプリ開発の領域では、日本国内と遜色のない品質を実現できるチームが増えています。
第三に、時差の少なさです。ベトナムと日本の時差は2時間であり、リアルタイムでのコミュニケーションが容易です。インドは3時間30分、フィリピンは1時間の時差ですが、ベトナムの2時間という時差は、朝会やデイリースクラムなどの定例ミーティングを日本の業務時間内に設定しやすいという利点があります。
第四に、地政学的な安定性です。ベトナムは政治的に安定しており、日本企業の進出も活発です。長期的なパートナーシップを構築するうえで、カントリーリスクの低さは重要な判断材料となります。
単価だけで判断してはいけない理由

オフショア開発を検討する際、多くの企業が単価の安さを重視しがちです。しかし、単価の安さだけで発注先を決めると、結果的にコストが膨らむケースが少なくありません。
よくある失敗例として、仕様の認識齟齬によるリワークがあります。要件定義や設計の段階でコミュニケーションが不十分だと、開発後に「想定と違う」という事態が発生します。リワークが発生すると、追加の工数がかかるだけでなく、スケジュールの遅延やプロジェクト全体のコスト増につながります。ある調査では、オフショア開発プロジェクトの約40%で、当初見積もりから20%以上のコスト超過が発生しているという結果も出ています。
また、品質の問題も見過ごせません。単価が安い会社は、経験の浅いエンジニアをアサインする傾向があります。その結果、コードの品質が低く、保守性に問題があるシステムが納品されるケースがあります。リリース後のバグ対応や改修コストを考慮すると、結果的に高くつくことになります。
さらに、コミュニケーションコストも重要です。日本語対応ができない会社に発注すると、翻訳や通訳のコストが発生するだけでなく、ニュアンスの伝達が難しくなります。とくに業務システムの開発では、日本特有の商習慣や業務フローを理解してもらう必要があり、言語の壁は大きな障害となります。
失敗しないオフショア開発会社の選び方
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では、どのような基準でオフショア開発会社を選べばよいのでしょうか。単価以外に確認すべきポイントを整理します。
まず、日本企業との取引実績を確認しましょう。過去に同規模・同業種の日本企業と取引があるかどうかは、プロジェクト成功の重要な指標です。可能であれば、過去のクライアントからの評価やリファレンスを確認することをお勧めします。
次に、コミュニケーション体制を確認します。日本語対応が可能なブリッジSEやPMがいるか、定例ミーティングの頻度や方法はどうか、問題発生時のエスカレーションルートは明確かなど、プロジェクト運営の具体的な体制を確認しましょう。
技術力の確認も欠かせません。自社が求める技術スタック(プログラミング言語、フレームワーク、クラウドサービスなど)での開発実績があるかどうかを確認します。可能であれば、技術面談やトライアル開発を実施して、実際のスキルレベルを見極めることが望ましいでしょう。
契約条件やリスク対応についても事前に確認が必要です。知的財産権の帰属、秘密保持契約の内容、瑕疵担保責任の範囲など、契約上の重要事項を明確にしておくことで、後々のトラブルを防げます。
御社が今すぐ取り組むべき5つのアクション
オフショア開発の導入を検討している企業が、まず取り組むべきことを整理します。
第一に、自社の開発ニーズを明確化することです。どのような技術領域で、どの程度の規模の開発を外注したいのかを整理しましょう。漠然と「コストを下げたい」ではなく、具体的な要件を言語化することで、適切なパートナー選びが可能になります。
第二に、予算とスケジュールの見通しを立てることです。オフショア開発では、初期のコミュニケーションコストや立ち上げ期間を考慮する必要があります。短期的なコスト削減だけでなく、中長期的な視点で投資対効果を検討しましょう。
第三に、社内の受け入れ体制を整えることです。オフショア開発を成功させるには、日本側にも適切な体制が必要です。要件を明確に伝えられる担当者、技術的なレビューができるエンジニア、プロジェクト全体を管理できるPMなど、必要な役割を明確にしておきましょう。
第四に、複数の候補会社と面談することです。最低でも3社程度と面談し、提案内容、コミュニケーションの質、技術力、費用感などを比較検討することをお勧めします。
第五に、小規模なトライアルから始めることです。いきなり大規模な開発を委託するのではなく、まずは小規模なプロジェクトでパートナーとの相性を確認することで、リスクを最小限に抑えられます。
GXOのベトナムオフショア開発
ベトナムオフショア開発のパートナー選びでお悩みでしたら、GXOにご相談ください。GXOは福岡に本社を置き、ベトナムに開発拠点を持つシステム開発会社です。
GXOの強みは、上流工程から下流工程まで一気通貫で対応できることです。要件定義や基本設計といった上流工程は日本国内で行い、詳細設計から実装、テストまでをベトナムチームが担当する体制により、コミュニケーションの質を保ちながらコスト削減を実現しています。
また、日本語でのコミュニケーションが可能なブリッジSEを配置しているため、日本企業特有の要件や商習慣への理解も深く、認識齟齬によるリワークを最小限に抑えています。これまで180社以上の企業様をご支援し、プロジェクト成功率92%という実績を積み重ねてきました。
国内開発と比較して30〜50%のコスト削減を実現しながら、品質を維持した開発をお求めの企業様は、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ
ベトナムオフショア開発の単価相場は、PMで月額45〜70万円、SEで35〜55万円、PGで25〜40万円が目安です。インドやフィリピンと比較した場合、ベトナムは単価と品質のバランス、日本語対応力、時差の少なさで優位性があります。ただし、単価の安さだけで発注先を決めると失敗するリスクがあるため、実績・体制・技術力を総合的に評価することが重要です。まずは自社のニーズを明確にし、複数の候補会社と面談することから始めてみてはいかがでしょうか。
オフショア開発の導入や発注先選定でお悩みの方は、GXOまでお気軽にお問い合わせください。
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