この記事は、システム導入費用がネックで物流倉庫のデジタル化に踏み出せない現場責任者に向けて、IT導入補助金を活用して費用を最大75%抑える方法を解説します。
【この記事でわかること】
結論:IT導入補助金を使えば、物流倉庫の人員管理システム導入費用を最大75%削減できる
対象:資本金3億円以下または従業員300人以下の物流事業者
メリット:最大450万円の補助を受けながら、シフト管理や勤怠集計の工数を大幅に削減できる
「シフト管理をシステム化したいけど、導入費用がネックで踏み出せない」「表計算ソフトによる手作業での管理を効率化したいが、予算が確保できない」。物流倉庫の現場では、こうした悩みを抱える方が少なくありません。
そんな課題を解決する手段として、IT導入補助金の活用が注目されています。2025年度も継続実施されているこの制度をうまく使えば、導入費用を大幅に抑えながら、現場のデジタル化を進めることができます。
結論から言えば、IT導入補助金を活用すれば、物流倉庫の人員管理システム導入費用を最大75%削減できます。
補助率:導入費用の1/2〜3/4が補助される
補助上限:最大450万円まで支援を受けられる
対象:クラウド型の人員管理システムやシフト管理ツールも対象
本記事では、IT導入補助金の概要から申請の流れ、物流現場で活用する際の注意点まで、わかりやすく解説します。
IT導入補助金とは
IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者がITツールを導入する際に、その費用の一部を国が補助する制度です。経済産業省が推進する施策の一環として実施されており、企業の生産性向上やデジタル化を後押しする目的で設けられています。
物流業界においては、人手不足や属人化といった課題が深刻化しています。こうした課題に対して、物流倉庫でIT導入補助金を活用して人員管理システムを導入することで、業務効率を大幅に改善できます。IT導入補助金は、そうしたシステム導入のハードルを下げる有効な手段です。
この補助金の特徴は、単にソフトウェアの購入費用だけでなく、クラウドサービスの利用料や導入時のサポート費用なども補助対象に含まれる点です。物流倉庫でよく使われるクラウド型の人員管理システムも、多くの場合、補助対象となります。
補助内容の詳細

IT導入補助金の補助内容は、申請する枠(カテゴリー)によって異なります。ここでは、物流現場で活用しやすい内容を中心に解説します。
補助率は導入費用の1/2から3/4となっており、申請する枠や条件によって変動します。たとえば、インボイス対応や電子帳簿保存法への対応を含むシステムを導入する場合は、より高い補助率が適用されるケースがあります。
補助上限額は、枠によって異なりますが、最大450万円まで支援を受けることができます。一般的な人員管理システムやシフト管理ツールの導入であれば、多くの場合、この上限内で十分にカバーできます。
補助金あり・なしの費用比較
システム導入費用 | 補助金なし(全額自己負担) | 補助金あり(補助率3/4の場合) | 削減額 |
|---|---|---|---|
100万円 | 100万円 | 25万円 | 75万円 |
200万円 | 200万円 | 50万円 | 150万円 |
300万円 | 300万円 | 75万円 | 225万円 |
450万円 | 450万円 | 112.5万円 | 337.5万円 |
補助対象となる経費には、ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費(初期設定、研修など)が含まれます。ただし、ハードウェア(パソコンやタブレット)は、一部の枠を除き補助対象外となるため、事前に確認が必要です。
30秒でわかる対象チェック
以下の条件に当てはまれば、IT導入補助金の申請対象となる可能性が高いです。
物流業で、資本金3億円以下または従業員300人以下である → 対象の可能性あり
gBizIDプライムを取得済み、または取得予定である → 対象の可能性あり
導入したいシステムが事務局に登録済みのITツールである → 対象の可能性あり
上記すべてに該当する場合は、IT導入支援事業者に相談して詳細を確認しましょう。「うちの会社は対象になるのか」と迷った場合でも、支援事業者に相談すれば適格性を無料で確認できます。
物流現場での活用事例
ある物流センターでは、IT導入補助金を活用して人員管理システムを導入しました。それまでは表計算ソフトで管理していたシフト表の作成に毎週5時間以上かかっていましたが、システム導入後は1時間程度で完了するようになりました。年間で換算すると、200時間以上の業務削減につながっています。
また、別の倉庫では、派遣スタッフの入退場管理をクラウドシステムに切り替えたことで、月末の勤怠集計作業が3日から半日に短縮されました。物流倉庫の人員管理における人件費の見える化も進み、コスト管理の精度が向上したという効果も出ています。
このように、IT導入補助金を活用することで、初期投資を抑えながら現場の効率化を実現できます。補助金によって導入のハードルが下がることで、これまで予算面で二の足を踏んでいた中小規模の物流事業者でも、デジタル化に踏み出しやすくなっています。
申請の流れ
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IT導入補助金の申請は、以下のステップで進めます。初めて申請する場合でも、順を追って準備すれば問題なく進められます。
まず、IT導入支援事業者を選定します。IT導入補助金は、事務局に登録された「IT導入支援事業者」を通じて申請する仕組みになっています。支援事業者は、システムの提案から申請サポート、導入後のフォローまで対応してくれるため、自社に合ったパートナーを選ぶことが重要です。
次に、導入するITツールを選定します。IT導入補助金の対象となるのは、事務局に登録されたITツールに限られます。物流倉庫向けの人員管理システムやシフト管理ツールを検討している場合は、そのツールが補助対象として登録されているかを確認しましょう。
申請にはgBizIDプライムの取得が必要です。gBizIDは、国の行政サービスにログインするための共通認証システムです。取得には2〜3週間かかることがあるため、早めに手続きを進めておくことをおすすめします。
準備が整ったら、申請書類を作成し、電子申請で提出します。申請内容には、導入の目的や期待される効果、事業計画などを記載します。IT導入支援事業者のサポートを受けながら進めると、スムーズに作成できます。
採択が決定したら、ITツールの契約・導入を行います。注意点として、採択決定前に契約や発注を行うと、補助対象外となってしまいます。必ず採択通知を受けてから手続きを進めてください。
導入・支払い完了後は、事業実績報告を提出します。報告が承認されると、補助金が交付される流れです。
申請時の注意点
IT導入補助金を申請する際には、いくつかの注意点があります。これらを事前に把握しておくことで、スムーズに手続きを進められます。
第一に、申請期間が決まっています。IT導入補助金は通年で募集しているわけではなく、複数回の公募期間が設定されています。公募スケジュールを確認し、余裕を持って準備を始めることが大切です。
第二に、採択後に契約・導入する必要があります。先述のとおり、採択決定前に契約や発注を行うと補助対象外となります。「早く導入したい」という気持ちがあっても、必ず採択通知を待ってから手続きを進めてください。
第三に、事業実績報告が必要です。補助金は「申請して終わり」ではなく、導入後の実績報告が求められます。報告内容には、導入したシステムの利用状況や効果などを記載します。報告を怠ると、補助金が交付されないケースもあるため、導入後のフォローも計画に含めておきましょう。
申請前セルフチェックリスト
IT導入補助金の申請を検討している方は、以下のチェックリストで準備状況を確認してみてください。
gBizIDプライムを取得済み、または申請中である
導入したいITツールが補助対象として登録されているか確認した
IT導入支援事業者を選定済み、または候補を絞り込んでいる
現在の公募スケジュールと締め切りを把握している
採択前に契約・発注してはいけないルールを理解している
導入後の事業実績報告が必要なことを理解している
導入目的と期待効果を明文化できる
社内の決裁・承認プロセスを確認済みである
すべてにチェックがつけば、申請に向けた準備は整っています。不明点がある場合は、IT導入支援事業者に相談することをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
Q. 物流倉庫のシフト管理システムもIT導入補助金の対象になりますか?
A. はい、対象になります。事務局に登録されたITツールであれば、クラウド型のシフト管理システムや人員管理システムも補助対象です。導入を検討しているツールが登録済みかどうかは、IT導入支援事業者に確認するか、補助金事務局の公式サイトで検索できます。
Q. 申請から補助金が振り込まれるまで、どのくらいかかりますか?
A. 一般的には、申請から採択決定まで1〜2カ月、その後システム導入・支払い・実績報告を経て、補助金交付まで3〜6カ月程度かかります。全体で半年程度を見込んでおくと安心です。
Q. 自社が補助対象かどうか、どうやって確認できますか?
A. 物流業の場合、資本金3億円以下または従業員300人以下であれば中小企業に該当し、基本的に対象となります。詳細な要件はIT導入支援事業者に相談することで確認できます。gBizIDプライムの取得やSECURITY ACTIONの宣言など、事前準備が必要な要件もあるため、早めに相談することをおすすめします。
Q. 補助金を使わずに導入した場合と比べて、どのくらい差が出ますか?
A. たとえば、300万円のシステムを導入する場合、補助率3/4が適用されれば自己負担は75万円で済みます。補助金を使わなければ300万円の負担となるため、225万円の差が生まれます。この差額を他の設備投資や人材育成に充てることも可能です。
まとめ
IT導入補助金は、物流倉庫のシステム導入費用を大幅に抑えられる有効な制度です。補助率は最大3/4、補助上限は最大450万円と、活用次第で大きなコストメリットが得られます。
申請には一定の準備期間が必要ですが、IT導入支援事業者のサポートを受けながら進めれば、初めてでも問題なく手続きを完了できます。「費用がネックでシステム導入を諦めていた」という方は、ぜひこの機会に検討してみてください。
補助金には申請期限があり、今回の公募を見送ると次の公募まで数カ月待つ必要があります。その間、表計算ソフトによる手作業での管理や勤怠集計が続けば、人件費の増加や担当者の負担は積み重なる一方です。仮に300万円のシステムで225万円の補助を受けられるとすれば、待機期間中に失われる業務効率と人件費は、その補助額を上回る損失になりかねません。
補助金活用・現場のデジタル化について相談したい方へ
現クラでは、180社以上の支援実績をもとに、物流倉庫における人員管理のデジタル化を支援しています。IT導入補助金の活用を含め、現場の課題に合わせた最適なシステム導入をご提案します。
採択前の段階でも相談は可能です。相談したからといって申請義務は発生しませんので、「自社でも補助金を使えるのか知りたい」「どのシステムが合っているかわからない」といったお悩みがあれば、まずはお気軽にご相談ください。
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