CRMデータを「見える化」すれば、売上は伸びる

「CRMにデータは溜まっているけど、活用できていない」という悩みを持つ企業は少なくありません。実は、CRMに蓄積された営業データを正しく分析・可視化するだけで、売上向上につなげることができます。本記事では、営業データをダッシュボード化して経営判断に活かす具体的なステップを解説します。KPIの設定方法から、現場で使えるダッシュボードの作り方、そして組織全体でデータを活用する仕組みづくりまで、実践的な内容をお伝えします。
CRMを導入している企業の多くは、顧客情報や商談履歴、活動記録などを日々入力しています。しかし、そのデータが経営判断や営業戦略に活かされているかというと、必ずしもそうではありません。Salesforceの調査によると、CRMに蓄積されたデータを十分に活用できていると回答した企業は全体の約30%にとどまっています。残りの70%の企業では、せっかく集めたデータが「宝の持ち腐れ」になっているのです。
データ活用が進まない理由として、データが散在していて全体像が見えない、分析に時間がかかりすぎる、どの指標を見ればよいかわからない、といった課題が挙げられます。これらの課題を解決するのが、営業データの可視化、つまりダッシュボード化です。
営業データ可視化がもたらす3つの効果

営業データを可視化することで、企業にはどのような変化が起きるのでしょうか。ここでは代表的な3つの効果をご紹介します。
まず1つ目は、意思決定のスピードが上がることです。従来、営業会議の資料作成には数時間から数日かかることも珍しくありませんでした。各担当者からデータを集め、Excelで集計し、グラフを作成するという作業が必要だったからです。しかし、リアルタイムで更新されるダッシュボードがあれば、最新の数字をいつでも確認できます。ガートナーの調査では、データ可視化ツールを導入した企業の意思決定スピードが平均で約25%向上したという結果が報告されています。
2つ目は、営業活動の課題が明確になることです。案件の進捗状況、商談のステージ別件数、受注率の推移などを可視化すると、どこにボトルネックがあるのかが一目でわかります。たとえば、提案段階から見積もり段階への移行率が低いことがダッシュボードで判明すれば、提案内容や価格設定を見直すきっかけになります。
3つ目は、営業担当者のモチベーション向上です。自分の活動量や成果が可視化されることで、目標に対する進捗が明確になります。チーム内での比較も可能になるため、健全な競争意識が生まれ、組織全体の活性化につながります。
ダッシュボード構築の5つのステップ

では、実際にCRMデータを活用したダッシュボードを構築するには、どのような手順で進めればよいのでしょうか。ここでは5つのステップに分けて解説します。
第1ステップは、目的の明確化です。何のためにダッシュボードを作るのかを最初に定義します。売上予測の精度を上げたいのか、営業プロセスの改善点を見つけたいのか、個人の活動管理を強化したいのか。目的によって、必要なデータや見せ方が大きく変わってきます。この段階で経営層と現場の両方からヒアリングを行い、双方のニーズを満たすダッシュボードを設計することが重要です。
第2ステップは、KPIの選定です。ダッシュボードに表示する指標を決めます。営業活動においてよく使われるKPIとしては、商談件数、受注件数、受注率、平均商談期間、顧客単価、パイプライン総額、活動件数(訪問・電話・メール)などがあります。ただし、指標を詰め込みすぎると、かえって何を見ればよいかわからなくなります。最初は5〜7個程度の重要指標に絞り、運用しながら調整していくことをおすすめします。
第3ステップは、データの整備です。CRMに入力されているデータの品質を確認します。入力ルールが統一されていない、必須項目が空欄になっている、古いデータが更新されていないといった問題があると、正確な分析ができません。データクレンジングを行い、入力ルールを整備したうえでダッシュボードを構築することが、成功の鍵となります。
第4ステップは、ダッシュボードの設計と構築です。どのツールを使うかは、既存のシステム環境や予算によって異なります。CRMに標準搭載されているレポート機能を活用する方法、BIツール(Tableau、Power BI、Lookerなど)と連携させる方法、独自にダッシュボードを開発する方法などがあります。中小企業の場合、まずはCRM標準機能で始めて、必要に応じてBIツールとの連携を検討するのが現実的です。
第5ステップは、運用ルールの策定です。ダッシュボードは作って終わりではありません。誰が、いつ、どのように活用するかを決めておく必要があります。週次の営業会議でダッシュボードを使う、月次で経営層に報告する、日次で各自が自分の数字を確認するなど、具体的な活用シーンを想定してルールを策定します。
よくある失敗とその回避策
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営業データの可視化に取り組む企業が陥りがちな失敗パターンがいくつかあります。事前に把握しておくことで、同じ轍を踏まずに済みます。
1つ目の失敗は、現場が使わないダッシュボードを作ってしまうことです。経営層が見たい指標と、現場の営業担当者が必要とする情報は異なります。トップダウンで作られたダッシュボードは、現場にとって使いにくいものになりがちです。回避策としては、設計段階から現場の声を取り入れること、そして複数の階層向けにダッシュボードを分けることが挙げられます。経営層向けには全社サマリー、マネージャー向けにはチーム別詳細、担当者向けには個人の活動管理というように、役割に応じた画面を用意します。
2つ目の失敗は、データ入力が定着しないことです。ダッシュボードの精度は、元データの品質に依存します。営業担当者が忙しさを理由にCRMへの入力を怠ると、ダッシュボードの数字は実態を反映しなくなります。回避策としては、入力項目を必要最小限に絞ること、モバイルからも入力できるようにすること、入力状況を可視化して管理すること、そして入力のメリットを担当者自身が実感できる仕組みを作ることが有効です。
3つ目の失敗は、分析結果をアクションにつなげられないことです。データを見て「なるほど」で終わってしまい、具体的な改善活動に結びつかないケースです。回避策としては、ダッシュボードを見た後に「だから何をするか」を必ず決めるルールを設けることです。会議でダッシュボードを確認したら、次のアクションを明文化して責任者と期限を決める習慣をつけることで、データ活用が実際の成果につながります。
今すぐ始められる5つのアクション
ここまでの内容を踏まえ、御社で今すぐ取り組めるアクションを5つご紹介します。
1つ目は、現状のデータ活用状況を棚卸しすることです。CRMにどのようなデータが蓄積されているか、それがどのように活用されているかを一度整理してみてください。使われていないデータ、入力されていない項目、重複しているデータなどが見えてくるはずです。
2つ目は、経営課題と紐づけたKPIを3つ選ぶことです。売上目標達成、新規顧客獲得、既存顧客の深耕など、自社の経営課題に直結する指標を3つに絞ります。まずはこの3つを可視化することから始めましょう。
3つ目は、データ入力ルールを見直すことです。必須項目は本当に必要なものだけに絞り、選択肢はシンプルにし、入力者の負担を減らす工夫をします。入力しやすい環境を整えることが、データ品質向上の第一歩です。
4つ目は、週次で数字を確認する習慣をつけることです。月次報告だけでなく、週単位で主要KPIを確認する場を設けます。問題の早期発見と迅速な対応が可能になります。
5つ目は、小さく始めて徐々に拡大することです。最初から完璧なダッシュボードを目指す必要はありません。まずは1つのレポートを作成し、使いながら改善していく方が、結果的に早く成果が出ます。
GXOのデータ活用支援
CRMデータの可視化やBI連携に課題を感じている企業様に向けて、GXOではデータ活用基盤の構築を支援しています。既存のCRMとBIツールを連携させたダッシュボード構築から、データクレンジング、運用ルールの策定まで、一気通貫でサポートいたします。
180社以上の支援実績を持つGXOでは、お客様の業種や規模に応じた最適なソリューションをご提案しています。福岡本社に加え、ベトナムに開発拠点を持つため、コストを抑えながら高品質な開発が可能です。
まとめ
CRMに蓄積された営業データを可視化することで、意思決定のスピード向上、営業課題の明確化、組織全体のモチベーション向上といった効果が期待できます。成功のポイントは、目的を明確にしたKPI設定、データ品質の確保、そして現場が使いやすいダッシュボード設計です。小さく始めて徐々に改善していくアプローチで、データドリブンな営業組織への変革を進めてみてください。
営業データの可視化やCRM活用についてお悩みの方は、ぜひGXOにご相談ください。
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