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AIエージェントの「魂」が盗まれる時代へ情報窃取マルウェアの標的がブラウザからAIに移行する転換点

AIエージェントの「魂」が盗まれる時代へ

情報窃取マルウェアがAIエージェントの設定ファイルを初めて窃取した事例が報告されました。APIキーや行動指示の漏洩リスクと、企業が今すぐ取るべき対策を解説します。

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AIエージェントの設定ファイルが初めて盗まれた

情報窃取マルウェアの標的が、ブラウザの認証情報からAIエージェントの「魂」へと移行する転換点が訪れました。セキュリティ企業Hudson Rockは2026年2月13日、Vidar系の情報窃取マルウェアがAIエージェント「OpenClaw」の設定ファイルを窃取した初の実例を検出したと発表しました。この事件は、AIエージェントを業務に活用する企業にとって、従来のセキュリティ対策では防ぎきれない新たな脅威の出現を意味しています。

窃取された4つのファイルとその危険性

今回の攻撃で窃取されたのは、AIエージェントの動作に不可欠な4種類のファイルです。1つ目のopenclaw.jsonにはGatewayトークンが含まれており、外部サービスとの連携認証に使用されます。2つ目のdevice.jsonには秘密鍵が格納されており、端末の認証や暗号化通信の基盤となっています。3つ目のsoul.mdはAIエージェントへの行動指示を記述したファイルで、いわばAIの「人格」や「判断基準」を定義するものです。そして4つ目のMEMORY.mdには、過去のやり取りやカレンダー情報など、ユーザーの個人情報が蓄積されています。

これらのファイルが攻撃者の手に渡ることで、被害者のデジタルアイデンティティを完全に乗っ取ることが可能になります。攻撃者は被害者になりすましてメールを送信したり、業務システムにアクセスしたり、取引先とのやり取りを傍受したりできる状態になるのです。Hudson Rockはこの事態を「ブラウザ認証情報の窃取からAIエージェントのアイデンティティ窃取への転換点」と表現しています。

なぜAIエージェントが新たな攻撃対象になったのか

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AIエージェントは従来のブラウザと異なり、ユーザーの代わりに自律的に判断し、行動する権限を持っています。メールの返信、スケジュール調整、データ分析、さらには外部サービスとの連携まで、幅広い業務を自動化できます。この利便性の高さが、同時に大きなセキュリティリスクを生んでいます。

ブラウザの認証情報が盗まれた場合、攻撃者は個別のウェブサービスにアクセスできるにとどまります。しかしAIエージェントの設定ファイルが盗まれると、そのエージェントが連携しているすべてのサービスへのアクセス権限が一度に漏洩します。さらに行動指示ファイルを書き換えられれば、AIエージェントを攻撃者の意のままに操ることさえ可能になります。

関連して、OpenClawと類似のAIエージェント「nanobot」においても、WhatsAppをハイジャックできる脆弱性(CVE-2026-2577)が発見されています。AIエージェントのセキュリティホールは、今後さらに発見される可能性が高いと見られています。

企業が今すぐ取るべき4つの対策

この新たな脅威に対して、企業は早急な対応が求められます。まず最初に取り組むべきは、社内でのAIエージェント利用状況の棚卸しです。どの部署が、どのようなAIエージェントを、どのような権限で使用しているかを把握することが、対策の第一歩となります。シャドーIT化しているケースも多いため、全社的な調査が必要です。

次に、設定ファイルやAPIキーの暗号化保管を徹底してください。今回の事件では平文で保存されていたファイルが窃取されました。暗号化に加えて、アクセスログの取得や異常検知の仕組みを導入することで、万が一の侵害時にも早期発見が可能になります。

3つ目として、AIエージェント専用のセキュリティポリシーを策定することをお勧めします。従来のエンドポイントセキュリティやクラウドセキュリティの枠組みでは、AIエージェント特有のリスクをカバーしきれません。行動指示ファイルの改ざん検知、連携サービスの権限管理、定期的な設定監査といった項目を含むポリシーが必要です。

最後に、従業員へのセキュリティ教育も欠かせません。AIエージェントの便利さに目を奪われ、セキュリティリスクへの意識が薄れがちです。どのような情報がAIエージェントに蓄積されるのか、それが漏洩した場合にどのような被害が起こりうるのかを、具体的に周知することが重要です。

まとめ

AIエージェントの設定ファイルを狙った情報窃取マルウェアが初めて確認されました。従来のブラウザ保護だけでは防げない新たな脅威に対し、AIエージェントの利用状況把握、設定ファイルの暗号化、専用セキュリティポリシーの策定が急務となっています。

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