省力化投資補助金でロボット・IoTを導入する——人手不足解決の第一歩
省力化投資補助金は、人手不足に悩む中小企業がIoT・ロボット・AI設備などを導入する費用を最大1億円補助する制度です。「カタログ注文型」と「一般型」の2種類があり、カタログ注文型はカタログから省力化製品を選んで簡易・迅速に導入でき、一般型は自社の業務に合わせたオーダーメイドの設備投資やシステム構築に対応します。本記事のポイントは次の3つです。
カタログ注文型は随時受付で審査期間も短く、配膳ロボットや自動検品装置など即効性のある省力化に適している
一般型は補助上限額が最大8,000万円(大幅賃上げで最大1億円)と大きく、生産ライン全体の自動化やシステム構築に対応できる
いずれの型も賃上げ要件が設定されており、要件未達の場合は補助金の一部または全額を返還する義務がある
中小企業庁の資料によると、省力化投資補助金の予算規模は令和5年度1,000億円、令和6年度3,000億円と年々拡大しており、国が中小企業の省力化投資を強力に後押ししていることがうかがえます。「人手不足を解消したいが、設備投資に踏み切れない」という企業にとって、コスト面のハードルを大幅に下げる制度です。
カタログ注文型と一般型の違いを比較する

省力化投資補助金には2つの申請型があり、それぞれ対象経費、補助額、申請方法が異なります。
比較項目 | カタログ注文型 | 一般型 |
|---|---|---|
対象設備 | 製品カタログに登録された汎用製品 | オーダーメイドの設備・システム構築 |
補助上限額 | 従業員数に応じて設定(最大1,500万円) | 最大8,000万円(大幅賃上げで最大1億円) |
補助率 | 1/2(小規模事業者は2/3) | 1/2(最低賃金引上げ特例で2/3) |
申請方式 | 販売事業者と共同申請 | 自社で事業計画を策定して申請 |
受付 | 随時受付中 | 年6回程度の公募 |
賃上げ要件 | 年平均3.0%以上の給与増加 | 年平均3.5%以上の給与増加 |
カタログ注文型は「何を導入するかは決まっているが、自社に合った製品を手軽に選びたい」という企業に適しています。カタログから製品を選び、販売事業者と共同で申請するため、手続きが比較的シンプルです。随時受付で採択・交付決定も申請から1〜2か月程度と迅速なため、早期に省力化効果を得たい企業に向いています。
一方、一般型は「自社の業務プロセスに合わせた設備やシステムをオーダーメイドで構築したい」という企業向けです。カタログに該当する製品がない場合や、複数の設備を組み合わせた生産ライン全体の自動化、独自のシステム構築が必要な場合に活用します。補助上限額が大きい分、事業計画書の策定が必要で審査も厳格です。
業種別の活用事例——ロボット・IoT・AI設備の具体例
省力化投資補助金を活用したロボット・IoT導入の具体的な活用イメージを、業種別に紹介します。
製造業では、部品加工の複合加工機導入による多工程の一台集約や、AI搭載の外観検査装置による検品工程の自動化が代表的な事例です。従来は熟練作業者が目視で行っていた検査を自動化することで、人手不足の解消と検査精度の安定化を同時に実現できます。
飲食業では、配膳ロボットの導入によるホール業務の効率化が注目されています。注文したテーブルまで料理を運び、食べ終わった食器を回収する配膳ロボットは、ホール業務の大部分を代替できるため、少ない人員での営業が可能になります。
物流・倉庫業では、自動搬送ロボット(AGV/AMR)による倉庫内のピッキング・搬送作業の自動化が有効です。24時間体制での運用が可能なため、ECの需要増加に対応しながら人件費を抑制できます。
小売業では、セルフレジやセルフオーダーシステムの導入により、レジ業務や注文受付業務を省力化し、接客や商品管理に人員を振り向けることができます。
介護・サービス業では、見守りセンサーやIoTベッドセンサーの導入により、夜間の巡回回数を削減しつつ、入居者の安全を確保する取り組みが広がっています。省力化効果を数値で示しやすいため、補助金申請時の事業計画書にも記載しやすい業種です。
ロボット・IoT導入や省力化設備の選定でお悩みなら、GXOにご相談ください。御社の業務プロセスを診断し、最適な省力化投資の設計から補助金申請・導入まで技術支援を提供しています。
申請手順と賃上げ要件——返還リスクに注意
ここまで読んで
「うちも同じだ」と思った方へ
課題は企業ごとに異なります。30分の無料相談で、
御社のボトルネックを一緒に整理しませんか?
営業電話なし オンライン対応可 相談だけでもOK
省力化投資補助金の申請手順は、カタログ注文型と一般型で異なります。
カタログ注文型では、まず製品カタログから導入したい省力化製品を選択します。次に、対象製品の販売事業者一覧から販売事業者を選定し、販売事業者と共同で事業計画を策定して電子申請を行います。GビズIDプライムの取得が必要ですので、事前に準備してください。
一般型では、自社の省力化課題を明確にし、導入する設備・システムの仕様と効果を具体的に記載した事業計画書を策定します。省力化指数(導入前後の人手削減効果)と投資回収期間が審査の重要な評価ポイントとなるため、数値根拠を明確にした計画づくりが必要です。
いずれの型でも、賃上げ要件が設定されている点に注意が必要です。カタログ注文型では1人当たり給与支給総額の年率平均3.0%以上の増加、一般型では3.5%以上の増加が基本要件となっています。要件未達の場合は、達成率に応じて補助金の一部または全額を返還する義務が生じます。補助金の申請前に、賃上げ計画の実現可能性を十分に検討しておくことが不可欠です。
返還リスクの具体例として、「設備導入で省力化は実現したが、売上が伸びず賃上げ原資を確保できなかった結果、給与増加率が2.5%にとどまり補助金の一部返還を求められた」というケースがあります。また、大幅賃上げの特例(補助上限引上げ)を適用して申請した場合は、事前に従業員への賃上げ計画の表明が必須であり、表明していなかった場合も返還対象となります。
要件項目 | カタログ注文型 | 一般型 |
|---|---|---|
給与支給総額の年率平均増加率 | 3.0%以上 | 3.5%以上 |
大幅賃上げの事業場内最低賃金引上げ | 年額45円以上 | 年額45円以上 |
大幅賃上げの給与支給総額増加率 | 年率平均6%以上 | 年率平均6%以上 |
未達時の対応 | 達成率に応じ一部〜全額返還 | 達成率に応じ一部〜全額返還 |
まとめ——省力化投資補助金で押さえるべき要点

省力化投資補助金を活用してロボット・IoT設備を導入する際の要点は、次の5点です。
カタログ注文型はカタログから製品を選ぶ簡易・迅速な方式、一般型はオーダーメイドの設備・システム構築に対応する方式
カタログ注文型は随時受付で審査が迅速、一般型は年6回程度の公募で審査が厳格
補助上限額はカタログ注文型で最大1,500万円、一般型で最大1億円(大幅賃上げ時)
いずれの型も賃上げ要件があり、未達の場合は補助金返還のリスクがある
製造業・飲食業・物流業・小売業などで配膳ロボット、自動検品装置、AGVなどの導入実績が拡大中
省力化投資の設計や補助金活用をご検討の企業様は、180社以上の支援実績と92%の成功率を持つGXOにご相談ください。御社の業務プロセスに合った最適な省力化設備の選定から補助金申請・導入まで一気通貫で伴走いたします。
お問い合わせはこちら:https://gxo.co.jp/contact-form
よくある質問(FAQ)
Q. カタログ注文型と一般型は同時に申請できますか?
同一の事業内容での重複申請はできませんが、対象設備が異なれば別々に申請することは可能です。たとえば、カタログ注文型で配膳ロボットを導入し、一般型で生産ラインの自動化システムを構築するといった組み合わせが考えられます。
Q. IT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金)との併用はできますか?
同一または類似した内容の事業では併用できません。省力化投資補助金は「設備・ハードウェア中心の省力化投資」、デジタル化・AI導入補助金は「ソフトウェア・クラウドサービス中心のIT導入」と対象が異なるため、導入する設備・ツールに応じて適切な制度を選択してください。
Q. 複数回の申請はできますか?
2026年3月以降、1事業者あたりの累計補助上限額の範囲内であれば複数回の申請が可能になりました。ただし、前回の導入製品で省力化効果が得られていることを報告し、事務局の確認を受ける必要があります。
「やりたいこと」はあるのに、
進め方がわからない?
DX・AI導入でつまずくポイントは企業ごとに異なります。
30分の無料相談で、御社の現状を整理し、最適な進め方を一緒に考えます。
営業電話なし オンライン対応可 相談だけでもOK



