サイバーセキュリティ📖 1分で読了

セキュリティ診断の種類と費用|自社に必要な診断の選び方脆弱性診断・ペネトレーションテスト等の種類・目的・費用感を比較し、選び方を解説

セキュリティ診断の種類と費用|自社に必要な診断の選び方

セキュリティ診断の主要5種類(Webアプリ診断・ネットワーク診断・クラウド診断・ペネトレーションテスト・ソースコード診断)の目的・費用相場・適用シーンを比較解説。自社に最適な診断の選び方がわかります。

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セキュリティ診断とは何か?なぜ今、必要なのか

「自社のシステムにどんなセキュリティ上のリスクがあるのかわからない」「診断を受けたいが、種類が多くてどれを選べばいいか判断できない」——こうした悩みを持つ企業は少なくありません。本記事では、セキュリティ診断の主要な種類と費用相場を比較し、自社の状況に合った診断の選び方を解説します。診断種類ごとの適用シーン一覧表も掲載していますので、検討の際の参考にしてください。

セキュリティ診断(脆弱性診断)とは、企業のシステムやネットワーク、Webアプリケーションなどに存在するセキュリティ上の弱点(脆弱性)を見つけ出し、そのリスクを評価するプロセスです。IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が公表した「情報セキュリティ10大脅威 2025」では、「システムの脆弱性を突いた攻撃」が組織向け脅威の第3位に選出されています。さらに2026年版では「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が初登場で第3位にランクインするなど、企業を取り巻くサイバー脅威は年々複雑さを増しています。

こうした状況のなかで、自社のシステムにどのような脆弱性が潜んでいるかを把握し、攻撃者より先に弱点を見つけて対処することが、事業継続のための基本的な備えとなっています。

セキュリティ診断の主要5種類を理解する

セキュリティ診断にはさまざまな種類がありますが、中小・中堅企業が押さえておくべき主要な診断は大きく5つに分類できます。それぞれの診断は対象や目的が異なるため、自社の環境に合わせて使い分けることが重要です。

Webアプリケーション診断は、ECサイトや会員制サイト、業務システムなど、Webブラウザ上で動作するアプリケーションの脆弱性を検査するものです。SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)といった代表的な攻撃手法に対する耐性を調べます。インターネットに公開されているWebサービスは常に攻撃者の標的となりやすいため、多くの企業にとって最も優先度の高い診断といえます。IPA「安全なウェブサイトの作り方」で示されている脆弱性項目を網羅的にチェックするサービスが一般的です。

ネットワーク診断(プラットフォーム診断)は、サーバーやネットワーク機器、OS、ミドルウェアに存在する脆弱性を特定する診断です。外部からインターネット経由で行う「リモート診断」と、社内ネットワークから実施する「オンサイト診断」の2種類があります。ポートの開放状況や不要なサービスの稼働、パッチの適用漏れなどを検査し、システム基盤全体のセキュリティリスクを把握できます。

クラウドセキュリティ診断は、AWSやAzure、Google Cloudなどのパブリッククラウド環境に特化した診断です。クラウドサービスでは設定項目が非常に多岐にわたるため、意図しない設定ミスによって本来非公開のデータが外部に公開されてしまうケースが後を絶ちません。ストレージの公開設定、アクセス権限の適切性、ネットワーク構成の安全性などを専門家がチェックします。

ペネトレーションテスト(侵入テスト)は、実際の攻撃者と同じ手法を用いて、システムへの侵入を試みるセキュリティ検証です。脆弱性診断が「弱点を見つけること」に主眼を置くのに対し、ペネトレーションテストは「その弱点が実際に悪用できるかどうか」「侵入後にどこまで被害が拡大するか」まで検証する点が大きな違いです。複数の脆弱性を組み合わせた高度な攻撃シナリオも再現できるため、現状のセキュリティ対策が本当に機能しているかを実証的に確認できます。

ソースコード診断は、Webアプリケーションのプログラムコードそのものを調査し、外部からの検査では見つけにくい脆弱性を洗い出す手法です。通常の脆弱性診断がシステムを外側から検査する「ブラックボックス診断」であるのに対し、ソースコード診断は内部情報を用いる「ホワイトボックス診断」に分類されます。開発段階やリリース前のタイミングで実施することで、根本的なセキュリティ品質の向上につなげることができます。

診断種類別の適用シーン一覧表

以下の一覧表は、診断の種類ごとに目的、対象、費用感、適用シーンをまとめたものです。自社の状況と照らし合わせて、どの診断が必要かを判断する際にお役立てください。

診断種類

主な目的

診断対象

費用相場

適したシーン

Webアプリケーション診断

Webサービスの脆弱性を網羅的に検出

ECサイト、会員サイト、業務系Webシステム

ツール診断:数万〜数十万円/手動診断:数十万〜300万円程度

新規Webサービスのリリース前、定期的な安全確認

ネットワーク診断

サーバー・機器・OSの脆弱性を特定

サーバー、ネットワーク機器、OS、ミドルウェア

数十万〜200万円程度

インフラ更改時、前回診断から1年以上経過した場合

クラウドセキュリティ診断

クラウド環境の設定不備を発見

AWS、Azure、Google Cloud等の設定

数十万〜200万円程度

クラウド移行後、マルチクラウド環境の安全確認

ペネトレーションテスト

実際の攻撃に対する耐性を実証的に評価

システム・ネットワーク全体

数百万〜1,000万円以上

高度なセキュリティが求められる業種、経営層への報告用

ソースコード診断

コードレベルの潜在的欠陥を検出

Webアプリケーションのソースコード

数十万〜300万円程度

開発中・リリース前、外部からの診断だけでは不安な場合

費用は診断範囲やシステムの規模、手動診断の有無によって大きく変動します。たとえばWebアプリケーション診断の場合、自動化されたツールによる簡易診断であれば月額数万円から利用可能なサービスもありますが、セキュリティの専門家が手動で実施する詳細診断では数百万円規模になることもあります。

ツール診断と手動診断、どちらを選ぶべきか

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セキュリティ診断を検討する際、もうひとつ重要な選択軸が「ツール診断」と「手動診断」の使い分けです。

ツール診断は、自動化されたスキャンツールを用いて脆弱性を検出する方法です。あらかじめ決められた項目を自動的にチェックするため、短期間かつ低コストで結果を得られるメリットがあります。既知の脆弱性パターンに対する検出精度は高く、定期的なセキュリティチェックの手段として有効です。一方で、ツールだけでは検出できない脆弱性が存在することも事実です。アプリケーション固有の業務ロジック上の欠陥や、複数の要素を組み合わせることで初めて悪用可能になる脆弱性は、ツールでは見落とされがちです。

手動診断は、セキュリティの専門技術者がシステムの構造や業務ロジックを理解したうえで検査を行う方法です。ツール診断では発見できない複雑な脆弱性や設計上の問題点を洗い出せるだけでなく、発見した脆弱性の危険度や影響範囲についてより実践的な評価が可能です。ただし、専門家の工数がかかるため、費用は高額になります。

中小・中堅企業においては、まずツール診断で広範囲のリスクを把握し、重要度の高いシステムや外部公開しているサービスには手動診断を組み合わせる、という段階的なアプローチが費用対効果の面で効果的です。

自社に必要な診断を選ぶための4つのステップ

「どの診断を受ければいいのかわからない」という企業のために、選定の流れを4つのステップで整理します。

最初のステップは、自社の情報資産の棚卸しです。外部に公開しているWebサイトやシステムはいくつあるか、どのようなクラウドサービスを利用しているか、顧客の個人情報や機密データをどこに保管しているかを把握します。この棚卸しによって、診断すべき対象範囲が明確になります。

次のステップは、リスクの優先順位付けです。すべてのシステムを一度に診断するのは現実的ではありません。「もし攻撃を受けた場合、事業にもっとも大きな影響を与えるシステムはどれか」という観点で優先順位をつけます。ECサイトのように直接的に売上に関わるシステムや、個人情報を大量に扱う会員管理システムなどは、一般的に優先度が高い対象です。

3つ目のステップは、診断方法の選択です。前述の一覧表を参考に、優先度の高いシステムに対して適切な診断種類を選びます。初めてセキュリティ診断を実施する企業であれば、Webアプリケーション診断とネットワーク診断の組み合わせから始めることが多い傾向にあります。ペネトレーションテストは、基礎的な脆弱性診断を実施して基本的な対策を済ませてから検討するのが効果的です。

最後のステップは、診断後の改善計画の策定です。診断を受けること自体が目的ではなく、発見された脆弱性を修正し、セキュリティレベルを向上させることが本来の目的です。診断結果をもとにした改善の優先順位づけや、修正後の再診断までを含めた計画を立てておくことが重要です。

御社が今すぐ取り組むべきアクション

セキュリティ診断について理解を深めたところで、実際に行動に移すための具体的なアクションを紹介します。

第一に、自社のWebサイトやシステムの一覧を作成してください。社内で把握しきれていない「シャドーIT」や、過去に構築して放置されているテスト環境なども含めて洗い出すことが大切です。

第二に、直近1年以内にセキュリティ診断を受けていない外部公開システムがあれば、まずWebアプリケーション診断の実施を検討してください。サイバー攻撃の手口は日々進化しているため、1年以上前の診断結果だけでは現在の安全性を保証できません。

第三に、クラウドサービスの設定を見直してください。クラウド環境の設定ミスは、情報漏えいの原因として近年特に増加しています。とりわけストレージの公開設定や管理者権限の付与範囲は、優先的に確認すべきポイントです。

第四に、セキュリティ診断の予算を年間計画に組み込むことを検討してください。診断は一度やれば終わりではなく、システムの変更やアップデートに合わせて定期的に実施する必要があります。年間の予算に組み込んでおくことで、継続的なセキュリティ対策が可能になります。

第五に、診断結果の報告が経営層にも伝わる体制を整えてください。発見されたリスクの深刻度をビジネスインパクトに置き換えて説明できれば、セキュリティ投資に対する経営層の理解と支援を得やすくなります。

まとめ

セキュリティ診断は種類によって目的や費用が大きく異なります。Webアプリケーション診断やネットワーク診断は比較的手軽に始められる一方、ペネトレーションテストはより実践的な評価が可能です。自社の情報資産を棚卸しし、リスクの優先順位に基づいて適切な診断を選ぶことが、限られた予算で最大限の効果を得るための鍵です。

セキュリティ対策は「何から始めればいいかわからない」という段階から一歩踏み出すことが最も重要です。GXOでは、180社以上の支援実績をもとに、SIEM/SOARの導入支援やSOC運用、インシデント対応まで、セキュリティ対策を一気通貫でサポートしています。「自社にはどの診断が必要なのか」といったご相談から対応可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

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