サイバーセキュリティ📖 1分で読了

オフショア開発のセキュリティ対策と管理体制構築法国際基準に準拠した情報セキュリティ管理の実践ガイド

オフショア開発のセキュリティ対策と管理体制構築法

オフショア開発における情報セキュリティ対策を解説。国際基準に準拠した管理体制の構築法、具体的なセキュリティ施策、委託先の評価ポイントまで実践的な内容をお伝えします。

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オフショア開発で見落とされがちなセキュリティリスクとは

オフショア開発を活用する企業が増える一方で、情報漏洩やセキュリティインシデントへの懸念から導入に踏み切れないケースも少なくありません。本記事では、オフショア開発における情報セキュリティの確保方法を解説します。国際的なセキュリティ管理基準に準拠した管理体制の構築法、具体的な対策、委託先の評価ポイントまで、実践で使える内容をお伝えします。

IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の「情報セキュリティ10大脅威 2024」によると、サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃は組織向け脅威の第2位にランクインしています。オフショア開発は、まさにこのサプライチェーンの一部を構成するものであり、適切なセキュリティ管理なしには重大なリスクを抱えることになります。

多くの経営者やIT責任者が「海外に開発を委託して本当に大丈夫なのか」という不安を持っています。しかし、適切な管理体制を構築すれば、国内開発と同等以上のセキュリティレベルを実現することは十分に可能です。重要なのは、リスクを正しく理解し、それに対応した具体的な施策を講じることです。

オフショア開発特有のセキュリティリスクを理解する

オフショア開発には、国内開発とは異なる固有のセキュリティリスクが存在します。これらを正しく理解することが、効果的な対策を講じる第一歩となります。

まず、物理的な距離に起因するリスクがあります。開発拠点が海外にあることで、日本側からの直接的な監視や管理が難しくなります。開発現場の状況をリアルタイムで把握できないため、不正行為や情報漏洩が発生しても発見が遅れる可能性があります。

次に、法制度や商慣習の違いによるリスクです。国によって個人情報保護法や知的財産権に関する法律が異なります。日本では当然とされるセキュリティ慣行が、海外では一般的でない場合もあります。経済産業省の「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」でも、委託先の所在国の法制度を考慮した契約締結の重要性が指摘されています。

さらに、コミュニケーションに起因するリスクも見逃せません。言語や文化の違いにより、セキュリティポリシーの意図が正確に伝わらないケースがあります。「機密情報」の定義一つをとっても、日本と海外では認識にギャップが生じることがあります。

人材の流動性が高いこともリスク要因です。特に新興国では、エンジニアの転職が活発であり、プロジェクト途中での人員変更が珍しくありません。退職者による情報持ち出しや、新規参画者への情報アクセス管理が課題となります。

国際基準に準拠したセキュリティ管理体制の構築

オフショア開発のセキュリティを確保するためには、国際的に認められた管理基準に基づいた体制構築が効果的です。特に情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格に準拠した管理体制は、委託先との共通言語として機能します。

管理体制構築の第一歩は、情報資産の棚卸しと分類です。開発プロジェクトで扱う情報を洗い出し、機密度に応じて分類します。ソースコード、設計書、顧客データ、認証情報など、それぞれの情報資産に対して適切な管理レベルを設定します。JIPDEC(一般財団法人日本情報経済社会推進協会)の調査によると、情報資産の分類が明確な組織ほどインシデント発生率が低い傾向にあります。

次に、アクセス制御の設計と実装です。「最小権限の原則」に基づき、各担当者には業務に必要な最低限のアクセス権限のみを付与します。開発環境、テスト環境、本番環境を明確に分離し、それぞれへのアクセス権限を厳格に管理します。多要素認証の導入も必須といえるでしょう。

委託先との契約においては、セキュリティ要件を具体的に明文化することが重要です。秘密保持契約(NDA)はもちろん、セキュリティ対策の実施義務、監査受入れ義務、インシデント発生時の報告義務などを契約書に盛り込みます。違反時のペナルティを明確にすることで、委託先のセキュリティ意識を高める効果も期待できます。

定期的な監査とレビューの仕組みも欠かせません。年に1回以上のセキュリティ監査を実施し、管理体制が適切に運用されているかを確認します。リモートでの監査も有効ですが、可能であれば現地への訪問監査を組み合わせることで、より実態に即した評価が可能となります。

具体的なセキュリティ施策と技術的対策

管理体制を支える具体的な技術的対策について解説します。これらの施策を組み合わせることで、多層的な防御を実現します。

通信経路の暗号化は基本中の基本です。日本と海外拠点間のすべての通信はVPN(仮想プライベートネットワーク)を経由させ、データの盗聴を防止します。開発環境へのアクセスもVPN経由に限定し、インターネットからの直接アクセスは遮断します。IPAの「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」でも、リモートアクセス時のVPN利用が推奨されています。

開発環境のセキュリティ強化も重要です。クラウドベースの開発環境を活用することで、ソースコードや成果物がローカル端末に保存されることを防止できます。シンクライアント端末の導入も効果的で、開発者のPCから直接データを持ち出すことを物理的に不可能にします。

ログ管理と監視の仕組みを整備します。誰が、いつ、どの情報にアクセスしたかを記録し、不審な操作がないかを監視します。異常なアクセスパターンを検知した場合には、即座にアラートが発報される仕組みを構築します。ログは改ざん防止措置を施した上で、一定期間保管します。

エンドポイントセキュリティも見逃せません。開発に使用するすべての端末にウイルス対策ソフトを導入し、常に最新の状態に保ちます。USBメモリなどの外部記憶媒体の使用を制限し、データの持ち出しを防止します。MDM(モバイルデバイス管理)ツールを活用して、紛失時のリモートワイプも可能にしておきます。

セキュリティ教育の実施も技術的対策と同様に重要です。委託先の開発者に対して、定期的なセキュリティ研修を実施します。フィッシング詐欺への対応、パスワード管理の基本、インシデント発生時の報告手順など、実践的な内容を含めます。研修後にはテストを実施し、理解度を確認することも効果的です。

委託先選定時のセキュリティ評価ポイント

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オフショア開発パートナーを選定する際には、技術力やコストだけでなく、セキュリティ管理体制を重要な評価基準とすべきです。ここでは、委託先のセキュリティレベルを評価するための具体的なポイントを紹介します。

まず確認すべきは、委託先が取得しているセキュリティ関連の認証です。情報セキュリティマネジメントシステムの国際認証を取得している企業は、一定水準以上の管理体制が整っていると判断できます。ただし、認証取得だけでなく、実際の運用状況を確認することが重要です。

物理的なセキュリティ対策も重要な評価項目です。開発拠点への入退室管理、監視カメラの設置、サーバールームのアクセス制限など、物理的な情報漏洩対策が講じられているかを確認します。可能であれば、現地視察を行い、自らの目で確認することをお勧めします。

過去のセキュリティインシデント対応実績も参考になります。インシデントが発生したことがあるか、その際にどのように対応したか、再発防止策は何かを確認します。インシデント経験がないことよりも、適切に対応できた実績がある方が信頼性が高い場合もあります。

契約条件の柔軟性も確認しましょう。自社のセキュリティポリシーに合わせた契約内容の調整に応じてもらえるか、監査の受入れに前向きか、といった点は委託先のセキュリティに対する姿勢を測る指標となります。

今すぐ取り組むべき5つのアクション

ここまでの内容を踏まえ、オフショア開発のセキュリティ強化に向けて、御社が今すぐ取り組むべきアクションを整理します。

第一に、現状のセキュリティリスクを可視化することです。現在進行中のオフショア開発プロジェクトがある場合は、どのような情報が海外拠点で扱われているか、どのようなセキュリティ対策が講じられているかを棚卸しします。リスクが見えなければ対策も立てられません。

第二に、委託先との契約内容を見直すことです。既存の契約書にセキュリティ要件が明記されているかを確認します。不足している場合は、覚書の締結や契約更新のタイミングで追加することを検討します。

第三に、アクセス権限の棚卸しを実施することです。委託先の開発者が、本当に必要な情報にのみアクセスできる状態になっているかを確認します。プロジェクト終了後もアクセス権限が残っているケースは意外と多いため、定期的な見直しが必要です。

第四に、インシデント対応計画を策定することです。万が一、情報漏洩が発生した場合の対応手順を事前に決めておきます。誰が判断し、誰に報告し、どのような対応を取るか、シミュレーションを行っておくことで、実際のインシデント発生時に冷静な対応が可能となります。

第五に、セキュリティ管理体制の整ったパートナーを選定することです。今後新たにオフショア開発を検討する場合は、コストや技術力だけでなく、セキュリティ管理体制を重要な選定基準に加えます。

GXOのベトナムオフショア開発支援

オフショア開発のセキュリティ対策は、専門的な知見と経験が求められる領域です。GXOでは、180社以上の企業に対するシステム開発支援の実績をもとに、セキュリティを担保したベトナムオフショア開発サービスを提供しています。

GXOのベトナム開発拠点では、国際的なセキュリティ管理基準に準拠した体制を構築しています。入退室管理、ネットワーク分離、アクセスログ管理など、多層的なセキュリティ対策を実施しています。また、日本人ブリッジSEが常駐し、日本側の意図を正確に伝達することで、セキュリティポリシーの認識ギャップを解消しています。

開発コストを30〜50%削減しながら、セキュリティレベルは国内開発と同等以上を実現できる点がGXOの強みです。セキュリティが心配でオフショア開発に踏み切れないという企業様も、ぜひ一度ご相談ください。

まとめ

オフショア開発のセキュリティ確保は、適切な管理体制と具体的な施策によって十分に実現可能です。サプライチェーン攻撃のリスクが高まる中、委託先のセキュリティ管理は経営課題として捉えるべきテーマです。国際基準に準拠した管理体制の構築、技術的対策の実装、委託先の適切な評価と選定、この3つを軸に取り組みを進めることで、コスト削減とセキュリティ確保の両立が可能となります。

オフショア開発のセキュリティ対策について、より詳しい情報や具体的なご相談は、GXOまでお問い合わせください。 https://gxo.co.jp/contact-form

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