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オフショア開発の見積もり依頼の出し方|準備と伝え方のコツベトナムオフショア開発ベンダーへの見積もり依頼で失敗しないための情報整理と伝え方ガイド

オフショア開発の見積もり依頼の出し方|準備と伝え方のコツ

オフショア開発の見積もり依頼に必要な情報と伝え方を解説。RFP不要で使える見積もり依頼テンプレート、ベンダーが正確に見積もれる情報の出し方、比較検討のポイントまで実践的に紹介します。

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見積もり依頼の「出し方」で、オフショア開発の成否は大きく変わる

オフショア開発の検討を始めた企業がまず直面するのが「見積もり依頼をどう出せばよいか分からない」という問題です。国内のシステム開発会社への依頼経験があっても、海外ベンダーへの見積もり依頼となると勝手が異なります。必要な情報が不足したまま依頼すると、ベンダー側は「念のため多めに見積もる」ため、本来よりも高額な見積もりが返ってきます。逆に、情報が曖昧すぎると、開発着手後に「聞いていなかった」という認識齟齬が発生し、追加費用や納期遅延の原因になります。

本記事では、オフショア開発ベンダーへの見積もり依頼で準備すべき情報、正確な見積もりを引き出す伝え方のコツ、そしてすぐに使える見積もり依頼テンプレートを解説します。特にベトナムオフショア開発を検討している中小〜中堅企業のIT担当者・経営者の方に向けて、RFP(提案依頼書)を正式に作成する前の段階でも使える実践的な内容をお伝えします。

なぜオフショア開発の見積もりは「ブレ」やすいのか

オフショア開発の見積もりが国内開発よりもブレやすい背景には、3つの構造的な要因があります。

1つ目は「言語の壁による情報損失」です。日本語で書かれた要件を、ブリッジSE(日本側とベトナム側の橋渡しを担当するエンジニア)がベトナム語や英語に翻訳して開発チームに伝えます。この翻訳過程で、日本語特有の曖昧な表現(「いい感じに」「よしなに」など)が正確に伝わらず、ベンダー側が独自に解釈してしまうことがあります。解釈の幅が広いほど、見積もりにはリスクバッファが上乗せされ、結果的に金額が膨らみます。

2つ目は「前提知識の差」です。国内ベンダーであれば、日本の商習慣や業界特有の業務フローを暗黙的に理解しています。しかし、海外ベンダーにはその前提がありません。たとえば「請求書の承認フロー」と書いただけでは、日本企業で一般的な「起案→課長承認→部長承認→経理確認」という多段階の承認フローが伝わらず、単純な1段階の承認機能として見積もられることがあります。

3つ目は「見積もり単位の違い」です。オフショア開発では「人月単価」での見積もりが一般的です。オフショア開発白書(2024年版)によると、ベトナムのプログラマーの平均人月単価は約39万円で、日本国内(80〜120万円程度)の約半分以下です。しかし、人月単価が安くても、見積もりの人月数が膨らめば総額は変わりません。正確な人月数を算出するためには、開発範囲と仕様の明確化が不可欠です。

見積もり依頼前に準備すべき7つの情報

ベンダーから正確な見積もりを受け取るために、依頼前に以下の7つの情報を整理してください。すべてを完璧に揃える必要はありませんが、揃っている情報が多いほど、見積もりの精度は上がります。

1つ目は「プロジェクトの目的と背景」です。「なぜこのシステムを開発するのか」「どのような課題を解決したいのか」をベンダーに伝えてください。目的が明確であれば、ベンダーは技術的な提案や代替案を提示でき、結果的にコストを抑えた見積もりにつながることがあります。たとえば「顧客管理を効率化したい」という目的であれば、フルスクラッチ開発ではなく既存のSaaSとの連携で実現できる場合もあります。

2つ目は「開発したいシステムの概要」です。Webアプリケーション、モバイルアプリ、社内業務システム、ECサイトなど、どのような種類のシステムを開発したいのかを明記します。画面イメージやワイヤーフレームがあれば添付してください。なくても、参考にしたい既存のサービスやサイトのURLを共有するだけで、ベンダーの理解は格段に深まります。

3つ目は「主要な機能一覧」です。開発するシステムに必要な機能を一覧で整理します。この段階では詳細な仕様書は不要です。「ユーザー登録」「ログイン」「商品検索」「カート」「決済」「管理画面」のように、機能名とその概要を箇条書きで列挙するだけで十分です。GXOの支援現場では、機能ごとに「必須」「あれば望ましい」「将来的に検討」の3段階で優先度をつけることを推奨しています。これにより、ベンダーは必須機能だけの最小見積もりと、全機能を含む最大見積もりの両方を提示でき、予算に応じた判断がしやすくなります。

4つ目は「対応デバイス・ブラウザ」です。PC、スマートフォン、タブレットのどれに対応するのかを明記します。レスポンシブデザイン(1つのサイトで複数デバイスに対応する方式)で十分なのか、ネイティブアプリ(iOS/Android向け専用アプリ)が必要なのかによって、開発工数は大きく異なります。ブラウザについても、最新バージョンのみの対応で十分か、旧バージョンへの対応が必要かを明記してください。

5つ目は「希望する納期・スケジュール」です。リリース希望日がある場合は明記します。「○月○日までにリリース必須」なのか、「目安として○月頃を想定」なのかで、ベンダーの体制構築や見積もりの考え方が変わります。タイトな納期であれば、同時に複数のエンジニアを投入する体制になり、人月単価は同じでも総額が増える可能性があります。

6つ目は「予算の目安」です。予算を伝えることに抵抗を感じる方もいますが、オフショア開発では予算の目安を伝えた方が、結果的に良い提案を受けられます。予算感が分かれば、ベンダーは「この予算内で実現できる範囲」を提案でき、過剰な機能を盛り込んだ高額な見積もりを避けられます。「○○万円〜○○万円の範囲で検討中」のように幅を持たせて伝えるのが効果的です。

7つ目は「契約形態の希望」です。オフショア開発の契約形態は大きく2つに分かれます。1つは「請負契約」で、成果物の完成を約束する形態です。要件が明確で変更が少ないプロジェクトに適しています。もう1つは「ラボ型契約」で、一定期間のエンジニアリソースを確保する形態です。要件が流動的で、柔軟に開発を進めたいプロジェクトに適しています。どちらの形態を希望するか、あるいは「どちらが適しているかも含めて提案してほしい」と伝えてください。

見積もり依頼テンプレート

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以下は、GXOの支援現場で実際に使用している見積もり依頼テンプレートの項目です。このテンプレートに沿って情報を整理し、ベンダーに送付すれば、初回の見積もりから精度の高い回答を得やすくなります。

項目1は「会社名・担当者名・連絡先」です。項目2は「プロジェクト名称(仮称で可)」です。項目3は「プロジェクトの目的・背景(3〜5行程度)」です。項目4は「開発したいシステムの種類(Webアプリ、モバイルアプリ、業務システム等)」です。項目5は「主要機能一覧(機能名+概要+優先度)」です。項目6は「対応デバイス・ブラウザ(PC、スマートフォン、タブレット、対応ブラウザ)」です。項目7は「参考サイト・参考システムのURL(あれば)」です。項目8は「画面イメージ・ワイヤーフレーム(あれば添付)」です。項目9は「希望納期(必須期限か目安かを明記)」です。項目10は「予算の目安(幅を持たせて記載)」です。項目11は「希望する契約形態(請負、ラボ型、または提案希望)」です。項目12は「その他の要望・質問」です。

すべての項目を埋める必要はありません。「現時点では未定」と記載しても問題ありません。重要なのは、「分かっていること」と「まだ決まっていないこと」を明確に区別してベンダーに伝えることです。

見積もりを比較検討するときの4つの注意点

複数のベンダーから見積もりを取得した後、比較検討する際に注意すべきポイントが4つあります。

1つ目は「見積もりの前提条件を確認する」ことです。同じ機能を見積もっていても、ベンダーによって前提条件が異なる場合があります。たとえば、「テスト工程」が含まれているか、「要件定義の支援」が含まれているか、「リリース後の保守対応」が含まれているかを確認してください。前提条件が揃っていない見積もりを金額だけで比較すると、後から追加費用が発生するリスクがあります。

2つ目は「人月単価だけで判断しない」ことです。人月単価が安いベンダーが必ずしも総額で安いとは限りません。単価が安くても工数(人月数)が多ければ総額は変わりません。また、単価が低いベンダーはジュニアクラスのエンジニアが中心で、開発速度が遅かったり、品質管理に追加コストが必要になったりすることもあります。単価と工数、そして体制(エンジニアの経験レベル、PM・ブリッジSEの有無)をセットで比較してください。

3つ目は「コミュニケーション体制を重視する」ことです。見積もり段階でのベンダーの対応品質は、開発中のコミュニケーション品質を予測する重要な指標です。「質問への回答が速いか」「不明点を的確に確認してくるか」「日本語でのやり取りがスムーズか」をチェックしてください。GXOでは、福岡本社に日本人のプロジェクトマネージャーを配置し、ベトナム開発拠点との間で日本語ベースのコミュニケーション体制を構築しています。

4つ目は「小さく始めて検証する」ことです。いきなり大規模な案件をオフショアに発注するのではなく、まずは小規模な案件(開発期間1〜3か月程度)でベンダーの実力と相性を検証することを推奨します。この「お試し案件」での品質、コミュニケーション、納期遵守の実績をもとに、本格的な発注を判断する方法が、リスクを最小限に抑えるアプローチです。

まとめ

オフショア開発の見積もり依頼は、「どれだけ正確な情報を伝えられるか」で見積もりの精度と金額が大きく変わります。プロジェクトの目的、機能一覧、対応デバイス、納期、予算の目安、契約形態の6項目を中心に情報を整理し、本記事のテンプレートに沿ってベンダーに依頼してください。複数ベンダーの見積もりを比較する際は、金額だけでなく前提条件、体制、コミュニケーション品質をセットで評価することが重要です。

「オフショア開発の見積もり依頼を出したいが進め方が分からない」「ベトナム開発ベンダーの選定を支援してほしい」という方は、180社以上の支援実績を持つGXOにお気軽にご相談ください。福岡本社とベトナム開発拠点を持つGXOが、要件の整理から見積もり取得、ベンダー選定、プロジェクト立ち上げまで一貫して支援いたします。

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