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ものづくり補助金vsデジタル化補助金の選び方対象経費・補助率・使い勝手で2大補助金を比較し自社に合う制度を判断する方法

ものづくり補助金vsデジタル化補助金の選び方

ものづくり補助金とデジタル化・AI導入補助金を対象経費、補助率、補助上限額、採択率、申請難易度の5軸で比較。中小企業が自社の投資内容に合った補助金を選ぶための判断基準と申請のポイントを解説します。

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自社の投資内容で選ぶべき補助金は変わる

ものづくり補助金とデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)は、どちらも中小企業の生産性向上を支援する制度ですが、対象経費、補助率、補助上限額、申請の仕組みが大きく異なります。本記事では、この2つの補助金を5つの軸で比較し、自社に合った制度を選ぶための判断基準を解説します。

中小企業が活用できる補助金制度は年々拡充されていますが、「どの補助金が自社に合っているのかわからない」という声は少なくありません。特にものづくり補助金とデジタル化・AI導入補助金は、どちらも設備投資やIT導入を支援する制度であるため、混同されがちです。しかし、投資の内容と規模によって最適な制度は異なるため、両者の違いを正確に理解した上で選択することが採択率の向上にも直結します。

対象経費の違いを理解する

2つの補助金を比較する上で最も重要な違いが、補助対象となる経費の範囲です。

ものづくり補助金は、単価50万円以上の機械装置・システム構築費の設備投資が必須要件です。工場の生産設備、検査装置、製造ラインの自動化設備など、物理的な機械装置の導入を主な対象としています。それに加えて、技術導入費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、原材料費なども補助対象に含まれます。「革新的な製品・サービスの開発」や「生産プロセスの省力化」を目的とした設備投資が想定されているため、ハードウェアを伴う大型投資に適した制度です。

一方、デジタル化・AI導入補助金は、ソフトウェア購入費、クラウドサービス利用料、導入関連費(サポート費用や研修費用など)が主な対象です。会計ソフト、受発注システム、顧客管理ツール、AIチャットボット、セキュリティ対策サービスなど、業務用ITツールの導入に特化しています。補助金の対象となるITツールは事務局の事前審査を受けたものに限定され、IT導入支援事業者と連携して申請する仕組みになっています。

端的に整理すると、ものづくり補助金は「機械装置+システムの大型設備投資」向け、デジタル化・AI導入補助金は「業務用ソフトウェア・クラウドサービスの導入」向けです。自社が導入したいのが製造設備や検査装置であればものづくり補助金、業務システムやSaaSであればデジタル化・AI導入補助金が適しています。

よくある失敗パターンとして、業務用クラウドサービス(月額数万円程度のSaaS)の導入にものづくり補助金で申請してしまうケースがあります。ものづくり補助金は単価50万円以上の機械装置が必須要件であるため、そもそも要件を満たせず不採択になります。逆に、製造設備の導入をデジタル化・AI導入補助金で申請しようとしても、対象ツールが事前登録されたITツールに限定されているため、製造装置は対象外です。制度の対象経費を正確に把握せずに申請すると、準備にかけた時間と労力がすべて無駄になってしまいます。

補助率・補助上限額を比較する

補助率と補助上限額は、実際にどの程度の金銭的支援を受けられるかを左右する重要な判断材料です。

ものづくり補助金の製品・サービス高付加価値化枠では、中小企業の補助率は1/2、小規模事業者は2/3です。補助上限額は従業員数に応じて750万円〜2,500万円(大幅賃上げ特例適用で最大4,000万円)と設定されています。グローバル枠では最大3,000万円(特例で最大4,000万円)まで対応可能です。数百万円から数千万円規模の設備投資を行う企業にとっては、ものづくり補助金の方が大きな金額を支援してもらえます。

デジタル化・AI導入補助金の通常枠では、補助率は1/2以内、補助上限額は150万円未満または150万円〜450万円以下(従業員数に応じて変動)です。インボイス枠では中小企業が2/3以内(一部3/4以内)、補助上限額は最大350万円です。ソフトウェアの導入費用やクラウドサービスの利用料(最大2年分)を補助対象とするため、1件あたりの投資規模は数十万円〜数百万円程度のケースが中心になります。

投資規模が数百万円以上でハードウェアを含む場合はものづくり補助金、ソフトウェアやクラウドサービスが中心で投資規模が数百万円以下の場合はデジタル化・AI導入補助金が費用対効果の面で有利です。

採択率と申請難易度の違い

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申請にかかる工数と採択の確率は、限られたリソースの中小企業にとって無視できない判断材料です。

ものづくり補助金の直近の採択率は30〜35%程度で推移しており、第21次公募の製品・サービス高付加価値化枠では34.8%でした。事業計画書はjGrantsシステムでの直接入力方式であり、「経営力」「事業性」「実現可能性」の3観点で評価されます。補助申請金額が一定以上の場合は代表者本人によるオンライン口頭審査も実施されるため、申請準備の負荷は高めです。認定経営革新等支援機関の確認書が必要であり、中小企業診断士や税理士などの専門家との連携が事実上求められます。

デジタル化・AI導入補助金の採択率はIT導入補助金2025で全体43.8%と、ものづくり補助金よりやや高い水準ですが、2024年の69.9%からは大幅に低下しています。申請はIT導入支援事業者と共同で行う仕組みであり、事業計画書の作成もIT導入支援事業者のサポートを受けられるため、申請のハードルはものづくり補助金より低いといえます。ただし、2025年度以降は審査基準が厳格化しており、導入効果の定量化や加点項目の確保が求められています。

申請にかけられる時間と社内リソースが限られている場合は、IT導入支援事業者のサポートを受けられるデジタル化・AI導入補助金の方が取り組みやすいでしょう。一方、専門家と連携して綿密な事業計画書を策定できる体制がある場合は、補助上限額の大きいものづくり補助金に挑戦する価値があります。

自社に合う補助金を選ぶための判断フロー

ここまでの比較を踏まえ、自社に最適な補助金を選ぶための判断基準を整理します。

まず確認すべきは「導入したいものは何か」です。製造設備、検査装置、自動化ロボットなど物理的な機械装置を伴う投資であれば、ものづくり補助金が第一候補になります。業務用ソフトウェア、クラウドサービス、AIツールの導入が目的であれば、デジタル化・AI導入補助金が適しています。

次に「投資規模はいくらか」を確認します。数百万円以上の設備投資であればものづくり補助金の補助上限額の大きさが活きます。数十万円〜数百万円規模のITツール導入であれば、デジタル化・AI導入補助金の方が制度設計として合っています。

さらに「申請にかけられるリソースはどの程度か」を考慮します。ものづくり補助金は事業計画書の策定に1〜2か月の準備期間が推奨され、専門家との連携も必要です。デジタル化・AI導入補助金はIT導入支援事業者と共同で申請するため、比較的短期間で準備が進められます。

なお、両方の補助金を同時に活用することはできませんが、異なる事業内容であれば別の公募回で申請することは可能です。製造設備の刷新はものづくり補助金で、業務システムの導入はデジタル化・AI導入補助金で、というように使い分けることで、投資計画全体の補助金活用を最大化できます。

どの補助金が自社に最適か判断が難しい場合や、申請の準備に不安がある場合は、補助金活用の実績を持つ専門パートナーへの相談が確実です。GXOでは、180社以上の支援実績と92%の成功率を活かし、補助金の選定コンサルティングから事業計画書の作成支援、ITツール選定、導入後の運用定着までを一気通貫でサポートしています。ぜひお気軽にご相談ください。

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よくある質問

Q. ものづくり補助金は製造業しか使えないのですか?

名称から製造業限定の印象を持たれがちですが、ものづくり補助金は製造業以外の中小企業・小規模事業者も対象です。サービス業、小売業、飲食業なども申請可能であり、革新的なサービス開発や生産プロセスの効率化に資する設備投資であれば幅広い業種で活用できます。

Q. デジタル化・AI導入補助金でハードウェアは購入できますか?

インボイス枠(インボイス対応類型)では、インボイス制度対応のソフトウェアと併せて導入する場合に限り、パソコンやPOSレジなどのハードウェアも補助対象となります。ただし通常枠ではハードウェア単体の購入は対象外であるため、注意が必要です。

Q. 両方の補助金に同時に申請できますか?

原則として、同一の事業内容で複数の補助金を重複して受給することはできません。ただし、投資内容が異なれば、ものづくり補助金とデジタル化・AI導入補助金を別々に申請・活用することは可能です。製造設備はものづくり補助金、業務ITツールはデジタル化・AI導入補助金という使い分けが現実的です。

まとめ

ものづくり補助金とデジタル化・AI導入補助金は、どちらも中小企業の生産性向上を支援する制度ですが、対象経費、補助上限額、申請の仕組みが異なるため、自社の投資内容に合わせて選択する必要があります。

5軸での比較を整理すると、対象経費はものづくり補助金が機械装置・システム構築費(単価50万円以上が必須)、デジタル化・AI導入補助金がソフトウェア・クラウドサービス利用料です。補助上限額はものづくり補助金が最大2,500万円(特例で4,000万円)、デジタル化・AI導入補助金が通常枠で最大450万円です。補助率はものづくり補助金が1/2(小規模事業者2/3)、デジタル化・AI導入補助金が通常枠1/2以内(インボイス枠は2/3〜3/4以内)です。採択率はものづくり補助金が30〜35%、デジタル化・AI導入補助金が43.8%です。申請難易度はものづくり補助金が高め(認定支援機関必須・口頭審査あり)、デジタル化・AI導入補助金が比較的低め(IT導入支援事業者と共同申請)です。

判断のポイントは、第一に導入対象が機械装置ならものづくり補助金、ソフトウェア・クラウドならデジタル化・AI導入補助金であること、第二に投資規模が数百万円以上ならものづくり補助金の補助上限が活きること、第三に申請リソースが限られる場合はデジタル化・AI導入補助金が取り組みやすいこと、の3つです。

まずは自社の投資計画を整理し、どちらの制度が適しているかを確認しましょう。補助金選定や申請の支援が必要な場合は、180社以上の実績を持つGXOにお気軽にご相談ください。

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