法改正・制度📖 1分で読了

IT担当者が押さえるべき2026年の法改正・制度変更まとめひとり情シス・IT担当者が知るべき2026年の法改正・制度変更を時系列で解説

IT担当者が押さえるべき2026年の法改正・制度変更まとめ

2026年にIT担当者が対応すべき法改正・制度変更を時系列で網羅。セキュリティ対策評価制度、能動的サイバー防御法、106万円の壁撤廃、著作権法改正など、各変更のIT部門への影響と対応ポイントを解説します。

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2026年は「ITに関わる制度」が一斉に動く年——対応漏れが経営リスクに直結する

2026年はIT担当者にとって制度変更の当たり年です。経産省主導のセキュリティ対策評価制度が本格運用を開始し、能動的サイバー防御法が施行され、社会保険の106万円の壁が撤廃されて給与計算システムの改修が求められます。本記事では、IT部門が押さえるべき2026年の主要な法改正・制度変更を時系列で整理し、それぞれの対応ポイントを解説します。

法改正や制度変更のニュースは法務部門や人事部門の話と思われがちですが、実際にはシステム改修、セキュリティ体制の見直し、社内周知のための仕組みづくりなど、IT担当者が手を動かすべき場面が少なくありません。特にひとり情シスや少人数のIT部門で運用している中小企業にとっては、対応の優先順位を誤ると業務が回らなくなる恐れがあります。まずは全体像を把握し、「何を」「いつまでに」やるかを明確にすることが最優先です。

2026年前半に対応すべき変更

2026年前半には、IT部門に直接影響する3つの変更が控えています。

1つ目は、2026年1月に施行された下請法等の改正(中小受託取引適正化法)です。この改正により、発注書面の電子化対応や取引条件の明確化が求められるようになりました。受発注システムや契約管理のワークフローを使っている企業では、書面の電子交付に対応しているか、必要な記載事項が漏れなくシステムに反映されているかを確認する必要があります。

2つ目は、2026年4月施行の著作権法改正です。権利者への連絡が困難な著作物について、文化庁長官の裁定を受ければ補償金の支払いを条件に利用できる「新裁定制度」が創設されます。Webサイトの制作やマーケティング素材の作成でコンテンツを二次利用する際に関わってくるため、社内で著作物を取り扱うルールの整備やAI生成コンテンツの利用ガイドラインの策定をIT部門主導で進めておくとよいでしょう。

3つ目は、AI新法(人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律)の運用です。2025年6月に公布されたこの法律はAIの研究開発と利活用の推進を目的としていますが、AI利用に伴うリスクへの対応は既存の個別法令(著作権法、個人情報保護法、不正競争防止法など)で規律される方針です。IT部門としては、自社のAI利用ポリシーが既存法令と整合しているかをこのタイミングで再点検しておくことが実務的に重要です。

2026年度に始まるセキュリティ関連の2大変更

2026年度はセキュリティ分野で2つの大きな変更が重なります。いずれもIT部門が対応の中心を担うことになるため、早期の情報収集と計画策定が求められます。

まず、経済産業省が推進する「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度」が2026年度中に本格運用を開始する予定です。この制度は、企業のサイバーセキュリティ対策レベルを★1〜★5の5段階で可視化する仕組みで、既存のSECURITY ACTION(★1・★2)の上位に★3〜★5が新設されます。★3は「一般的なサイバー脅威に対応できる基本水準」として全サプライチェーン企業が最低限実装すべき水準と位置付けられており、取引先から「★3以上を取得してください」と要請されるケースが現実的に想定されています。★3は専門家確認付き自己評価、★4は第三者評価が前提となるため、自社のセキュリティ対策の棚卸しを今から始めておくことが重要です。

次に、2025年5月に成立した「サイバー対処能力強化法」(能動的サイバー防御法)が、公布から1年6か月以内、すなわち2026年11月までに施行される予定です。この法律は基幹インフラ事業者(電気、ガス、通信、金融など15業種・約257社)を直接の対象としていますが、影響はそれだけにとどまりません。基幹インフラ事業者が使用する「特定重要電子計算機」の届出義務やインシデント報告義務が設けられるため、サプライチェーン上の委託先・取引先企業にも、セキュリティ情報の提供や体制整備への協力が求められる可能性があります。自社が基幹インフラ事業者の取引先に含まれている場合は、取引先からのセキュリティ要件の確認に備えておく必要があります。

2026年10月の社会保険制度改正——IT部門に何が求められるか

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2026年10月には、社会保険の「106万円の壁」が撤廃される予定です。これまでパート・アルバイト従業員が社会保険に加入する要件のひとつだった「月額賃金8万8,000円以上」という賃金要件がなくなり、週20時間以上勤務していれば収入額にかかわらず社会保険の加入対象となります。厚生労働省は、この改正により新たに約200万人が厚生年金の加入対象になると見込んでいます。

「社会保険の話なので人事・経理の仕事では」と思うかもしれませんが、IT部門への影響は無視できません。給与計算システムが新しい社会保険の算定ロジックに対応できるかどうかの確認が必要です。クラウド型の給与計算サービスであればアップデートで対応される可能性が高いものの、オンプレミスのシステムやカスタマイズを加えたパッケージを使っている場合は、ベンダーへの確認とテスト期間を見込んだスケジューリングが欠かせません。また、勤怠管理システムとの連携部分で週20時間の判定ロジックに影響が出る可能性もあるため、システム全体への波及を早めに確認しましょう。

デジタル化・AI導入補助金——制度活用でコスト負担を軽減する

2026年1月に「IT導入補助金」が「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更され、AI機能を有するツールの導入が制度の重点領域に位置付けられました。3月下旬に受付開始、第1次締切は5月12日の予定で、通常枠の補助額は最大450万円(補助率1/2以内)です。経済産業省の令和7年度補正予算案では約3,400億円が計上されています。

前述のセキュリティ対策評価制度への対応や、給与計算・勤怠管理システムの改修、AIチャットボットの導入といった施策にかかるコストの一部を、この補助金で賄える可能性があります。IT導入支援事業者として登録されたベンダーとの連携が申請要件になるため、制度変更への対応計画を立てる段階から補助金の活用を視野に入れておくと、社内の予算確保がスムーズです。なお、2回目以降の申請には給与支給総額の年平均1.5%以上引上げなどの要件が追加されている点に注意が必要です。

対応を進めるうえでの実務的なポイント

これだけ多くの制度変更が重なると、「何から手をつければよいのか」が最大の悩みになります。実務的にはまず、各制度変更について「システム改修が必要か」「社内ルールの見直しで済むか」「対応期限はいつか」の3つの軸で分類することをおすすめします。システム改修が伴うものはベンダーとのやり取りやテスト期間が必要なため、期限の半年前には着手しておくのが安全です。一方、社内ルールやガイドラインの策定で済むものは、情報が出そろった段階でまとめて対応するほうが効率的です。また、複数の変更に同時対応する場合はデジタル化・AI導入補助金の活用を前提に計画を立てると、予算面のハードルを下げられます。

まとめ——時系列で整理し、優先順位をつけて動く

2026年の制度変更をIT部門の視点で時系列に整理すると、1月に下請法等改正とデジタル化・AI導入補助金のスタート、4月に著作権法改正、年度内にセキュリティ対策評価制度の運用開始と能動的サイバー防御法の施行、10月に106万円の壁撤廃と、ほぼ通年で対応が必要です。すべてを同時並行で進めるのは現実的ではないため、自社への影響度と対応期限で優先順位をつけ、段階的に取り組むことが肝要です。

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