「WordPressでホームページを作りたいが、制作会社が多すぎて選べない」「既存のWordPressサイトをリニューアルしたいが、費用感がわからない」——福岡の中小企業から、こうした相談が後を絶たない。

W3Techsの調査によると、世界のWebサイトの約43%がWordPressで構築されており、日本国内でも中小企業のWebサイト構築ツールとしてNo.1のシェアを維持している(W3Techs、2026年3月時点)。WordPressが選ばれる理由は明確で、オープンソースで無料、プラグインによる拡張性の高さ、そしてCMS(コンテンツ管理システム)としての使いやすさが挙げられる。

しかし、「WordPress=安い」というイメージは必ずしも正しくない。テンプレートを使った簡易的なサイトなら30万円以下で済むが、カスタムデザイン・機能開発を含むと200万円を超えるケースも珍しくない。

本記事では、福岡でWordPressサイトの制作・カスタマイズを依頼する際の費用相場、制作会社の選び方、注意点を詳しく解説する。


WordPress制作の種類と費用相場

制作方式別の費用

制作方式費用相場制作期間特徴
テンプレートカスタマイズ15万〜50万円2〜4週間既存テーマをベースにデザイン調整
セミオーダーデザイン50万〜150万円1〜2ヶ月オリジナルデザイン+一部テーマ活用
フルオーダーデザイン150万〜400万円2〜4ヶ月完全オリジナルデザイン・独自テーマ
Webアプリケーション型300万〜800万円3〜6ヶ月予約・EC・会員機能などの独自機能開発

ページ数・機能別の費用目安

サイト規模ページ数基本機能費用目安
小規模コーポレートサイト5〜10ページ会社概要、サービス、お問い合わせ30万〜80万円
中規模コーポレートサイト15〜30ページ上記+ブログ、事例紹介、採用情報80万〜200万円
大規模ポータルサイト50ページ以上上記+検索機能、会員機能、多言語200万〜500万円
ECサイト(WooCommerce)商品数による商品管理、カート、決済、配送管理100万〜400万円
メディアサイト記事数による記事管理、カテゴリ、著者管理、SEO80万〜250万円

追加機能の費用

追加機能費用目安備考
お問い合わせフォーム(基本)3万〜10万円Contact Form 7等のプラグイン設定
予約機能15万〜50万円プラグイン+カスタマイズ
会員機能・ログイン20万〜80万円会員登録、マイページ、限定コンテンツ
EC機能(WooCommerce)50万〜200万円商品管理、決済、配送設定
多言語対応20万〜80万円WPML等の多言語プラグイン設定
SEO内部対策10万〜30万円構造化データ、メタ設定、速度最適化
アクセス解析設定5万〜15万円GA4、サーチコンソール、タグマネージャー
SSL・セキュリティ対策5万〜20万円SSL設定、WAF、セキュリティプラグイン

WordPress制作会社を選ぶ7つのポイント

1. デザインの品質と自社業種との相性

制作実績を確認する際は、デザインの品質だけでなく、自社と同じ業種での制作実績があるかどうかを確認すべきだ。業種によってWebサイトに求められる要素は異なる。製造業であれば技術力の訴求、飲食業であれば写真の見せ方、士業であれば信頼感の演出が重要になる。

2. SEO対策の知識と実績

WordPressはSEOに強いCMSと言われるが、それは正しく設計した場合に限る。サイト構造の設計、内部リンク、構造化データ、ページ速度最適化など、SEOの技術的な知見を持つ制作会社を選ぶべきだ。

3. レスポンシブデザインの品質

2026年現在、Webサイトへのアクセスの約75%がスマートフォンからだ。PC版だけでなく、スマートフォン・タブレットでの表示品質を厳しくチェックすべきだ。

4. カスタマイズの技術力

テーマのカスタマイズだけでなく、独自プラグインの開発やAPI連携ができるかどうかは、将来の拡張性に直結する。PHPとJavaScriptの開発力を確認すべきだ。

5. CMS操作の使いやすさ

納品後に自社でコンテンツを更新できるかどうかは極めて重要だ。管理画面のカスタマイズや操作マニュアルの提供、更新トレーニングの実施を確認すべきだ。

6. セキュリティ対策

WordPressはシェアが大きいゆえに攻撃対象にもなりやすい。セキュリティ対策(WAF設定、プラグインのセキュリティレビュー、定期アップデート運用)をどこまで対応するかを確認すべきだ。

7. 保守・運用体制と費用

サイト公開後の保守運用は非常に重要だ。WordPress本体・プラグイン・テーマのアップデート対応、バックアップ、障害対応の体制を確認し、月額保守費用を事前に把握すべきだ。


WordPress保守運用の費用

月額保守プランの相場

プラン月額費用含まれる内容
ライトプラン5,000〜15,000円WordPress本体・プラグインの定期更新、バックアップ
スタンダードプラン15,000〜30,000円上記+月次レポート、軽微な修正(月2〜3時間)
プレミアムプラン30,000〜80,000円上記+コンテンツ更新代行、SEO改善、アクセス解析
フルサポートプラン80,000〜150,000円上記+サイト改善提案、A/Bテスト、広告運用支援

保守を怠った場合のリスク

リスク発生確率影響
WordPressのハッキング保守なしで年間約8%サイト改ざん、顧客情報漏洩、SEO評価の低下
プラグインの互換性問題アップデート時に約15%サイト表示崩れ、機能停止
PHP非対応による表示不具合PHPバージョンアップ時サイトが表示されなくなる
SEO評価の低下保守なしで徐々に検索順位の下落、流入数の減少

福岡のWordPress制作事例

事例1:製造業のコーポレートサイトリニューアル

北九州市の金属加工業(従業員50名)が、10年前に制作したコーポレートサイトをWordPressでフルリニューアル。レスポンシブデザイン対応、技術力を訴求する事例ページの充実、SEO内部対策を実施。リニューアル後6ヶ月でオーガニック流入が2.3倍に増加し、Webからの引き合いが月間3件から12件に増加した。制作費用は180万円。

事例2:飲食店グループのポータルサイト

福岡市内で8店舗を展開する飲食グループが、全店舗を統合するポータルサイトをWordPressで構築。各店舗のメニュー・予約・ブログを一元管理し、Googleビジネスプロフィールとの連携も実装。月間約800件のWeb予約を獲得する基盤となった。制作費用は320万円。

事例3:士業事務所のSEO集客サイト

福岡市博多区の社会保険労務士事務所が、SEOを重視したWordPressサイトを構築。コラム記事の定期更新体制を整備し、ターゲットキーワード「福岡 社労士」で検索1位を獲得。月間の問い合わせが8件から25件に増加し、新規顧問先の獲得に成功。制作費用は120万円、月額保守費15,000円。


WordPressの今後とヘッドレスCMSの選択肢

WordPress以外の選択肢

2026年現在、WordPress以外の選択肢も広がっている。

CMS特徴費用感向いている企業
WordPress圧倒的なシェアとエコシステム安〜中ほぼ全ての中小企業
ShopifyEC特化、高い安定性月額3,800円〜EC主体の企業
Wix/Squarespaceノーコードで簡単月額1,000円〜簡易的なサイトが必要な場合
ヘッドレスCMS(microCMS等)高速表示、自由なフロントエンド中〜高技術力のある企業
WordPressは依然として中小企業のWeb構築において最も汎用性が高い選択肢だが、特定の用途(EC特化、高速表示重視など)では別のCMSの方が適している場合もある。制作会社との相談時に、WordPress以外の選択肢も提案してもらうことを推奨する。

まとめ

福岡のWordPress制作市場は、低価格帯(15万〜50万円)から高価格帯(300万円以上)まで幅広い。自社のビジネス目標、サイトの役割(名刺代わりか、集客ツールか)、必要な機能を明確にした上で、制作会社を選定することが重要だ。

特に注意すべきは、制作費用だけでなく保守運用費用も含めた「サイトの生涯コスト」で判断すること。安価に制作しても保守を怠れば、セキュリティリスクやSEO評価の低下で結果的にコスト高になる。


福岡でのWordPressサイト制作・カスタマイズをご検討の方は、GXO株式会社にご相談ください。デザイン・開発からSEO対策・保守運用まで、トータルで支援いたします。

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追加の一次情報・確認観点

この記事の内容を社内で検討する場合は、一般論だけで判断せず、次の一次情報と自社データを照合してください。特に、稟議・RFP・ベンダー選定では「何を実装するか」よりも「どのリスクをどの水準まで下げるか」を先に決めると、見積もり比較のブレを抑えられます。

確認領域参照先自社で確認すること
デジタル調達デジタル庁要件定義、調達、プロジェクト管理の標準観点を確認する
Webアプリ品質OWASP ASVS認証、認可、入力検証、ログ、セッション管理を確認する
DX推進経済産業省 DXレガシー刷新、経営課題、IT投資判断の前提を確認する
DX推進IPA デジタル基盤センターDX推進指標、IT人材、デジタル基盤の観点で現状を確認する
個人情報個人情報保護委員会個人情報・委託先管理・利用目的・安全管理措置を確認する

稟議・RFPで使う数値設計

投資判断では、導入前後で測れる指標を3から5個に絞ります。下表のように、現状値・目標値・測定方法・責任者をセットにしておくと、PoC後に本番化するかどうかを判断しやすくなります。

指標現状確認目標の置き方失敗しやすい例
対象業務数現状の対象業務を棚卸し初期は1から3業務に限定対象を広げすぎて要件が固まらない
月間処理件数件数、担当者、例外率を確認上位20%の高頻度業務から改善件数が少ない業務を先に自動化する
例外対応率手戻り、確認待ち、属人判断を計測例外の分類と承認ルールを定義例外をAIやシステムだけで吸収しようとする
追加要件率過去案件の変更件数を確認要件凍結ラインを設定見積後に仕様が増え続ける
障害・手戻り件数問い合わせ、障害、改修履歴を確認受入基準とテスト観点を定義テストをベンダー任せにする

よくある失敗と回避策

失敗パターン起きる理由回避策
目的が曖昧なままツール選定に入る比較軸が価格や機能数に寄る経営課題、業務課題、測定KPIを先に固定する
現場確認が不足する例外処理や非公式運用が見落とされる担当者ヒアリングと実データ確認を必ず行う
運用責任者が決まっていない導入後の改善が止まる業務側とIT側の責任分界をRACIで定義する
RFPが抽象的で見積が比較できない業務フロー、データ、非機能要件が不足見積前に要件定義と受入条件を固める

GXOに相談する前に整理しておく情報

初回相談では、次の情報があると診断と提案の精度が上がります。すべて揃っていなくても問題ありませんが、分かる範囲で用意しておくと、概算費用・期間・体制の見立てを早く出せます。

  • 対象業務の現行フロー、利用中システム、Excel・紙・チャット運用の一覧
  • 月間件数、担当人数、手戻り件数、確認待ち時間などの概算
  • 個人情報、機密情報、外部委託、権限管理に関する制約
  • 希望開始時期、予算レンジ、社内承認者、決裁までの流れ
  • 既存システム構成、画面・帳票・データ項目、外部連携、現行ベンダー契約

GXOでは、現状整理、要件定義、RFP作成、ベンダー比較、PoC設計、本番移行計画まで一気通貫で支援できます。記事の内容を自社に当てはめたい場合は、まずは現在の課題と制約を共有してください。