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デジタル化基盤導入枠|対象経費と補助率をわかりやすく解説

デジタル化基盤導入枠|対象経費と補助率をわかりやすく解説

中小企業庁「2024年版 中小企業白書」によると、中小企業の約7割がデジタル化に課題を感じていると回答している(中小企業庁『2024年版 中小企業白書』第2部第1章(2024年4月公表))。一方、IT導入補助金事務局の公表データでは、直近の公表データである2023年度実績で...

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中小企業庁「2024年版 中小企業白書」によると、中小企業の約7割がデジタル化に課題を感じていると回答している(中小企業庁『2024年版 中小企業白書』第2部第1章(2024年4月公表))。一方、IT導入補助金事務局の公表データでは、直近の公表データである2023年度実績では、デジタル化基盤導入枠の交付決定件数は約12万件に達した(中小機構「IT導入補助金2023 交付決定事業者一覧」)。「補助金があるなら使いたいが、何が対象かわからない」という声は多い。この記事では、デジタル化基盤導入枠の対象経費・補助率・申請要件を、IT用語を使わずに解説する。

デジタル化基盤導入枠とは

デジタル化基盤導入枠は、IT導入補助金(2026年度から「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更(中小機構 公式サイト、2026年4月公表))の中にある申請区分のひとつだ。会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフトなど、企業間取引のデジタル化を進めるための費用を国が一部負担してくれる仕組みになっている。

通常枠との違いは、インボイス制度(適格請求書)への対応を含む「企業間のやりとりをデジタル化する」ことに特化している点にある。請求書の発行・受領、受発注のやりとり、決済処理など、日々の取引業務をデジタル化するためのツールが対象だ。

簡単にいえば、「紙やFAXでやっている取引先とのやりとりを、パソコンやタブレットでできるようにするための補助金」と考えてよい。

デジタル化基盤導入枠の対象経費一覧

デジタル化基盤導入枠で補助される経費は、大きく3つに分かれる。

区分対象になるもの具体例
ソフトウェア会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、ECソフト会計ソフトのクラウド利用料、受発注管理ソフトの導入費用
ハードウェアパソコン、タブレット、レジ、券売機業務用タブレット、POSレジ本体
導入関連費導入コンサルティング、設定作業、データ移行、研修初期設定費用、操作説明の研修費
(出典:中小機構「IT導入補助金 デジタル化基盤導入枠 公募要領」)

注意点として、ソフトウェアは「会計」「受発注」「決済」「EC」の4機能のいずれかを含むものに限られる。単なるメール管理ソフトやグループウェアだけでは、この枠の対象にならない。

補助率と上限額

補助率と上限額は、導入するツールの金額帯によって変わる。

補助額の範囲補助率対象ツール
5万円以下〜50万円以下3/4以内ソフトウェア(1機能以上)
50万円超〜350万円以下2/3以内ソフトウェア(2機能以上)
ハードウェア(PC・タブレット等)1/2以内、上限10万円パソコン、タブレット等
ハードウェア(レジ・券売機等)1/2以内、上限20万円POSレジ、券売機
(出典:中小機構「IT導入補助金 デジタル化基盤導入枠 公募要領」、中小企業庁「IT導入補助金」制度概要ページ)

※ 上記は2023年度公募要領に基づく数値です。2026年度後期の補助率・上限額は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

たとえば、会計ソフトと受発注ソフトを合わせて200万円で導入する場合、2機能以上に該当するため補助率は最大2/3。自己負担は最大で約67万円で済む計算になる。「いくら戻ってくるか」が気になる方は、導入予定のツールの金額と機能数で上の表に当てはめてみると、おおよその自己負担額がわかる。

申請の要件

デジタル化基盤導入枠に申請するには、以下の条件を満たす必要がある。

企業規模の要件(業種別の上限)

業種資本金従業員数
製造業・建設業・運輸業3億円以下300人以下
卸売業1億円以下100人以下
サービス業(宿泊・娯楽除く)5,000万円以下100人以下
小売業5,000万円以下50人以下
(出典:中小企業庁「中小企業者の定義」、中小機構「IT導入補助金 公募要領」)

このほか、gBizIDプライムの取得(法人用の電子申請アカウント)、「みらデジ」経営チェックの実施、IT導入支援事業者との連携が申請条件になっている。

個人事業主も申請可能だ。「うちの会社は対象か」と迷ったら、まず従業員数と業種で上の表を確認してみてほしい。

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活用シーン

建設業の場合

建設業では、現場ごとに異なる取引先との受発注がFAXや電話で行われていることが多い。デジタル化基盤導入枠を使えば、受発注管理ソフトの導入費用の2/3〜3/4が補助される。たとえば、資材の発注をソフト上で一元管理し、請求書の発行も自動化できる。インボイス対応も同時に済む。建設業でのIT補助金活用事例はこちらの導入事例でも紹介している。

物流業の場合

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物流業では、荷主からの受注や配送先への請求を紙ベースで処理している事業者がまだ多い。会計ソフトと受発注ソフトを組み合わせて導入すれば、2機能以上に該当し、補助率2/3以内で最大350万円まで補助を受けられる。日々の売上集計や請求書作成にかかる事務時間の削減が見込める。

補助金制度の全体像と最新スケジュールはIT導入補助金2026後期|申請スケジュールと対象要件まとめで詳しく解説している。

まとめ

デジタル化基盤導入枠は、会計・受発注・決済・ECに関するソフトウェアとハードウェアの導入費用を国が補助する制度だ。補助率は最大3/4、ソフトウェアは最大350万円まで対象になる。従業員数と業種の条件を満たせば、建設業・物流業・サービス業を問わず申請できる。まずは自社が対象になるかどうか、確認するところから始めてみてほしい。

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よくあるご質問(FAQ)

Q1. デジタル化基盤導入枠と通常枠は併用できますか?

A1. 同一事業者が同一年度内に、デジタル化基盤導入枠と通常枠の両方に申請することは可能です。ただし、同一のソフトウェアやハードウェアを両方の枠で重複して申請することはできません。導入するツールごとにどちらの枠が適しているかを確認し、分けて申請する形になります。詳しくはIT導入補助金事務局の公募要領をご確認ください。

Q2. 個人事業主でも申請できますか?

A2. 申請できます。デジタル化基盤導入枠は、中小企業だけでなく小規模事業者・個人事業主も対象です。開業届を提出していること、確定申告を行っていることが条件になります。会計ソフトの導入は個人事業主にとっても身近なニーズであり、実際に多くの個人事業主が交付決定を受けています。

Q3. すでに使っているソフトの更新費用も対象になりますか?

A3. 原則として、既存ソフトウェアの単純な更新やバージョンアップは対象外です。ただし、新たにインボイス対応の機能が追加されるアップグレードや、別のソフトウェアへの乗り換え(新規導入扱い)であれば対象になる場合があります。具体的なケースについてはIT導入支援事業者またはIT導入補助金事務局にご確認ください。

参考資料

  • 中小機構「デジタル化・AI導入補助金2026」公式サイト https://it-shien.smrj.go.jp/
  • 中小機構「IT導入補助金 デジタル化基盤導入枠 公募要領」 https://it-shien.smrj.go.jp/applicant/subsidy/digitalbase/
  • 中小企業庁「2024年版 中小企業白書」(2024年4月) https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2024/PDF/chusho.html
  • 中小企業庁「IT導入補助金」制度概要 https://mirasapo-plus.go.jp/subsidy/ithojo/
  • 中小企業庁「中小企業者の定義」 https://www.chusho.meti.go.jp/soshiki/teigi.html
  • 中小機構「IT導入補助金2023 交付決定事業者一覧」 https://it-shien.smrj.go.jp/download/grantdecision_list/
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