結論から言うと、採択後のベンダー変更可否を記事だけで断定することはできません。 申請枠、交付決定内容、登録ITツール、共同申請したIT導入支援事業者、契約・支払状況によって確認事項が変わるためです。
ただし、判断の順番は決められます。次の5ゲートを、上から順に確認してください。
- 制度上の整合
- 契約・権利
- 引き継げる成果物
- AI開発としての成立性
- 期限・証憑・責任者
この記事では、経営者が「今のベンダーを続ける」「条件を整えて切り替える」「補助事業としての変更を止め、別予算で再設計する」の3択を、100点判定表で決められるようにします。
重要: 本記事は制度手続きや法律判断を代行するものではありません。変更を発注する前に、申請マイページ、事務局、IT導入支援事業者、契約の専門家へ個別確認してください。
最初にやることは3つだけ
- 新しい発注を止める:変更可否と既存契約を確認するまで、新ベンダーと契約しない
- 事実を1枚にする:交付決定、契約、支払い、納品、未完了範囲を時系列で並べる
- 公式確認と技術調査を分ける:制度上の可否は公式窓口、引き継ぎ可否は成果物と環境で確認する
この3つが終わってから、5ゲート判定表を採点します。
SUBSIDY ELIGIBILITY
補助金を使う前に、業務要件と対象経費を整理しませんか?
制度要件、対象経費、既存業務、データ連携、採択後の実装体制を確認し、申請前に詰まりやすい論点を整理します。
30秒チェックリスト:1つでも該当すれば、まだ新ベンダーへ発注しない
- 交付決定前に発注・契約・支払いをしている
- 申請したITツールと、作りたいAI機能の対応関係を説明できない
- 現ベンダーとの契約解除条件と成果物の権利が分からない
- ソースコード、設計書、データ定義、アカウントを回収できない
- 新旧ベンダーのどちらが実績報告を支えるか決まっていない
- 事業実施期限から逆算した検収日がない
- 「AIに変えたい」以外の業務上の変更理由がない
該当がある状態で先に新規契約すると、補助対象外、二重支払い、成果物の作り直し、実績報告の証憑不足が同時に起きる可能性があります。
公式情報から確定していること
2026年7月12日時点で、公式サイトから確認できる重要事項は次の通りです。
横にスクロールして確認できます
| 公式に確認できる事項 | 経営判断への意味 |
|---|---|
| 発注・契約・支払いは交付決定後に行う | 交付決定前の取引は補助金を受けられないと公式サイトが明記 |
| 実績報告では発注、契約、納品、支払い等の証憑を提出する | 「開発した」だけでなく、一連の取引と納品を説明できる必要がある |
| 実績報告は申請者が作成し、IT導入支援事業者が確認・入力する | ベンダー関係を変える場合、報告体制への影響を先に確認する必要がある |
| 通常枠は登録ITツール等の導入を支援する | 任意の受託AI開発へ自由に置き換えられるとは限らない |
| 通常枠は5万円以上450万円以下、プロセス数等で区分される | 金額だけでなく、申請した業務プロセスとの整合が必要 |
公式サイトに「採択後は任意のベンダーへ自由に変更できる」とする一般ルールは確認できませんでした。したがって、変更可能と決めつけず、個別照会を前提にします。
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GXO式「5ゲート・100点」ベンダー切替判定表
各項目を、確認済みなら満点、一部確認なら半分、未確認なら0点で採点します。合計点だけでなく、ゲート1に0点項目があれば発注停止としてください。
Gate 1:制度整合(25点)
横にスクロールして確認できます
| 確認項目 | 配点 | 確認する証拠 |
|---|---|---|
| 申請枠、交付決定、対象ITツールを特定した | 5 | 交付決定通知、申請マイページ |
| 変更後の機能と申請した業務プロセスの対応を説明できる | 5 | 申請内容、機能一覧 |
| 変更前に事務局または公式手続きで確認すべき論点を整理した | 5 | 照会文、回答記録 |
| IT導入支援事業者の実績報告上の役割を確認した | 5 | 役割分担表 |
| 発注・契約・支払いの時点が交付決定後である | 5 | 契約日、発注日、振込記録 |
Gate 1で見抜く失敗
最も危険なのは、「交付決定済みだから、同じ目的なら別会社へ頼んでもよい」という思い込みです。補助事業では、会社を変えることだけでなく、申請したITツール、機能、業務プロセス、費目、実績報告の体制が変わらないかを確認する必要があります。
例えば、販売管理ツールの導入で交付決定を受けた後、進捗遅延を理由に需要予測AIの受託開発へ置き換えるケースを考えます。「売上改善」という目的が同じでも、登録ITツール、対象機能、納品物、支払先が変わるなら、同じ補助事業として扱えるとは限りません。
経営者が確認する5つの質問
- 変更後も、申請したITツールと業務プロセスは同一ですか
- 変更するのは開発担当者、契約先、IT導入支援事業者、機能のどれですか
- 変更前に必要な申請・承認・届出はありますか
- 新旧どちらの事業者が、納品・支払い・利用実態を実績報告で確認しますか
- その回答は、いつ、誰から、どの前提条件で得ましたか
レッドフラグ
- 「たぶん大丈夫」「前年度も同じだった」という口頭説明しかない
- 申請マイページと社内の発注内容で、ツール名・金額・機能が違う
- IT導入支援事業者が変更計画を把握していない
- 変更後の見積書に、申請時になかった開発費や機能がまとめて入っている
- 事務局へ確認する前に、新ベンダーが着手を求めている
Gate 1の通過基準
申請内容、交付決定、変更案を横並びにし、差分ごとに公式確認の要否と回答を記録できていることです。25点未満でも自動失格ではありませんが、1項目でも0点なら新規発注を止めます。 制度整合は、他のゲートの高得点で埋め合わせできません。
Gate 2:契約・権利(20点)
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| 確認項目 | 配点 | 確認する証拠 |
|---|---|---|
| 中途解約、違約金、精算条件を確認した | 5 | 契約書、注文書 |
| ソースコード・設計書・生成物の権利帰属を確認した | 5 | 知的財産条項、検収条件 |
| クラウド、ドメイン、API、AIモデルの契約名義を確認した | 5 | アカウント一覧、請求書 |
| 個人情報・機密情報を新ベンダーへ渡す条件を確認した | 5 | 委託契約、秘密保持、データ処理条件 |
Gate 2で見抜く失敗
「代金を払ったので、ソースコードも自社のもの」という理解は危険です。契約によっては、納品対象が実行環境だけで、ソースコード、設計書、学習用データ加工物、プロンプト、クラウド構成が含まれない場合があります。
参考例として、旧ベンダー名義のクラウド上でAI機能が動き、Gitリポジトリと外部APIも旧ベンダー契約だったとします。画面が動いていても、契約終了と同時に環境・コード・APIへアクセスできなくなれば、新ベンダーは改修ではなく再構築から始めることになります。
契約書で探す条項
横にスクロールして確認できます
| 条項 | 確認する内容 | 曖昧な場合の対応 |
|---|---|---|
| 成果物 | ソース、設計書、手順書、データ定義が列挙されているか | 成果物一覧を合意書にする |
| 知的財産権 | 著作権の帰属・移転時期・利用許諾範囲 | 移管・改修・第三者利用が可能か確認 |
| 検収 | 何をもって納品完了とするか | 未検収物と既払金を切り分ける |
| 中途解約 | 通知期限、違約金、作業途中の精算 | 解約日と引き継ぎ期間を分ける |
| 再委託 | 誰がデータやコードへアクセスしているか | 再委託先の返却・削除も確認 |
| データ返却 | 形式、期限、削除証明の有無 | 移行テスト後に削除証明を受領 |
Gate 2のレッドフラグと通過基準
- レッドフラグ: 「別紙一式」「必要に応じて提供」など、対象が特定できない
- レッドフラグ: クラウド・ドメイン・AI APIの管理者が退職者や旧ベンダー
- レッドフラグ: 解約合意と成果物回収を同じ日に行おうとしている
- 通過基準: 解約後も自社が利用・改修・移管できる資産と、再契約または再作成が必要な資産を一覧化できている
Gate 2は法律判断を記事で代替しません。権利帰属や解約条件に争いがある場合は、開発会社同士で処理せず、契約の専門家へ確認します。
Gate 3:引き継ぎ可能性(20点)
横にスクロールして確認できます
| 確認項目 | 配点 | 確認する証拠 |
|---|---|---|
| 成果物を「受領済み・未納・再作成」に分類した | 5 | 成果物台帳 |
| ソース、環境、データ、外部連携を再現できる | 5 | リポジトリ、構成図、データ定義 |
| 未解決の不具合と技術的負債を一覧化した | 5 | 課題管理表、テスト結果 |
| 新ベンダーが調査後に再見積する前提を置いた | 5 | 調査範囲、見積条件書 |
Gate 3で見抜く失敗
ファイルを受け取ったことと、引き継げることは別です。ソースコードがあっても、依存ライブラリ、環境変数、DB定義、外部API、ビルド手順が欠けていれば動かせません。設計書があっても、実装と一致していなければ判断材料になりません。
引き継ぎテストの具体例
新ベンダーは、見積前の調査として次を実行します。
- 空の環境へリポジトリを複製する
- 手順書だけを使ってビルド・起動する
- テストデータで主要画面とAPIを動かす
- バックアップからDBを復元する
- 外部連携をテスト環境へ切り替える
- 既知の不具合を再現し、影響範囲を確認する
例えば、リポジトリは受領済みでも、本番DBの定義が手作業で変更され、マイグレーションへ反映されていなければ、新環境は起動しません。この場合は「コード受領済み」ではなく、「DB差分の復元が必要」と判定します。
成果物台帳に必要な列
資産名 / 保管場所 / 所有者 / 最終更新日 / 契約上の帰属 / 受領状況 / 再現結果 / 不足 / 再作成費用 / 回収期限
Gate 3のレッドフラグと通過基準
- レッドフラグ: 見積前調査なしで「そのまま引き継げる」と回答する
- レッドフラグ: 本番環境でしか動作確認できない
- レッドフラグ: 管理者権限、秘密鍵、バックアップの所在が分からない
- 通過基準: 第三者が新しい環境で主要機能を再現し、不足資産と再作成費用を見積条件へ反映できる
Gate 4:AI開発の成立性(20点)
横にスクロールして確認できます
| 確認項目 | 配点 | 確認する証拠 |
|---|---|---|
| 対象業務、月間件数、現行工数、誤り率を測った | 5 | 業務計測表 |
| 学習・検索・判定に使うデータの正本がある | 5 | データサンプル、更新責任者 |
| 精度だけでなく、誤答時の人間確認と停止条件を決めた | 5 | 受入基準、承認フロー |
| AIなしの代替案と費用対効果を比較した | 5 | SaaS・ルール・RPA・受託開発比較 |
Gate 4で見抜く失敗
ベンダー変更を機に「せっかくならAI化する」という判断は、目的と手段が逆転しやすい場面です。AIが必要かどうかは、月間件数、現行工数、判断の揺れ、データ品質、誤答時の損失で決めます。
AI案を比較する参考例
月1,000件の見積依頼を分類する業務を例にします。
横にスクロールして確認できます
| 選択肢 | 初期費用 | 月額費用 | 向いている条件 | 主な弱点 |
|---|---|---|---|---|
| ルール判定 | 低 | 低 | 分類条件が固定されている | 表記揺れや例外に弱い |
| RPA | 中 | 低〜中 | 画面操作と転記が中心 | 画面変更の影響を受ける |
| 既製AI SaaS | 低〜中 | 中 | 標準機能で要件を満たす | データ保存・連携制約 |
| 受託AI開発 | 高 | 中〜高 | 独自データ・業務統合が競争力になる | 検証・保守・改善が必要 |
金額は製品・要件で変わるため、ここでは高低だけを示しています。重要なのは、AI案だけを見積もらず、同じ業務成果を得られる非AI案と2年総費用で比較することです。
受入基準の作り方
「精度90%以上」だけでは不十分です。対象データ、母数、誤答の種類、人間確認、停止条件をセットで定義します。
対象:直近3か月の見積依頼1,000件
合格:主要5分類の再現率90%以上
重大誤り:高額案件を対象外へ分類する誤りは1%未満
人間確認:信頼度80%未満と高額案件は必ず承認
停止条件:重大誤りが2週連続で1%を超えた場合
Gate 4のレッドフラグと通過基準
- レッドフラグ: デモ画面だけで精度を評価している
- レッドフラグ: 正解データ、評価母数、誤答時の責任者がない
- レッドフラグ: AI利用料と人間確認工数が費用に入っていない
- 通過基準: 実データに近い検証でAI案と非AI案を比較し、誤答時の運用まで含めて投資判断できる
Gate 5:期限・証憑・運用(15点)
横にスクロールして確認できます
| 確認項目 | 配点 | 確認する証拠 |
|---|---|---|
| 事業実施期限から検収・支払・報告を逆算した | 5 | 逆算工程表 |
| 納品、支払い、利用実態を誰が証明するか決めた | 5 | 証憑一覧、責任者表 |
| 補助期間後の保守費、AI利用料、改善費を確保した | 5 | 2年間の総費用表 |
Gate 5で見抜く失敗
開発完了日だけを管理すると、検収、支払い、証憑回収、実績報告が期限からこぼれます。さらにAIは、リリース後も利用料、モデル変更、データ更新、精度監視が必要です。
期限から逆算する参考例
事業実績報告期限を2月26日と仮定する場合、同日を納品日にしてはいけません。個別の期限は必ず最新の交付決定と公式資料で確認したうえで、例えば次のように余白を置きます。
横にスクロールして確認できます
| 期限からの逆算 | 実施事項 | 完了証拠 |
|---|---|---|
| 8週間前 | 機能凍結、未完了範囲の確定 | 変更管理表 |
| 6週間前 | 受入テスト開始 | テスト仕様・結果 |
| 4週間前 | 納品・検収 | 納品書・検収書 |
| 3週間前 | 支払い・入金確認 | 請求書・振込記録 |
| 2週間前 | 証憑と利用画面を確認 | 証憑一覧・画面記録 |
| 1週間前 | 実績報告の最終確認 | 提出前チェック表 |
運用責任者まで決める
横にスクロールして確認できます
| 領域 | 決める責任者 |
|---|---|
| 制度・証憑 | 申請者側の補助金担当 |
| 契約・支払い | 経営・管理部門 |
| 検収・品質 | 業務責任者と技術責任者 |
| AI精度・停止 | 業務責任者 |
| 保守・障害 | 開発会社と社内情シス |
| データ更新 | データの原部門 |
Gate 5のレッドフラグと通過基準
- レッドフラグ: 工程表が「開発完了」で終わっている
- レッドフラグ: 証憑の収集責任者がベンダー任せ
- レッドフラグ: 補助期間後のAI利用料と改善予算がない
- 通過基準: 実績報告期限から逆算した工程、証憑責任者、補助期間後24か月の運用費を経営者が承認している
点数の読み方
横にスクロールして確認できます
| 点数・条件 | 判定 | 次の行動 |
|---|---|---|
| 85〜100点、Gate 1に0点なし | 切替準備へ進める | 事務局確認後、引き継ぎ調査と条件付き見積を行う |
| 65〜84点 | 条件付き | 不足証拠を回収し、再採点する。契約は急がない |
| 0〜64点 | 停止 | 現ベンダー継続、補助事業の見直し、別予算での再設計を比較する |
| 点数に関係なくGate 1に0点あり | 発注停止 | 制度上の整合を確認するまで新規発注しない |
CSVは20項目に自社スコア、確認証拠、担当者、期限、判断メモを記入できるテンプレートです。経営会議では合計点だけでなく、Gate 1の0点項目と未回収証拠を先に確認してください。
変更判断フロー
交付決定・申請内容を確認
├─ Gate 1に0点がある → 新規発注を停止し、公式窓口へ確認
└─ Gate 1を通過
├─ 契約解除・権利が未確認 → 契約整理を先行
└─ 契約整理済み
├─ 成果物を再現できない → 引き継ぎ調査後に再見積
└─ 再現できる
├─ AI案が非AI案より不利 → 現行継続または非AI案
└─ AI案に合理性がある → 期限・証憑を確認して切替準備
点数が高くても、この順番を飛ばしてはいけません。制度整合、契約、技術、AI適合性、期限は互いに代替できないためです。
そのまま使える事務局・関係者への確認文
制度窓口には「ベンダー変更できますか」だけでなく、事実を分解して伝えます。
件名:交付決定後の実施体制・導入内容に関する確認
申請枠:
交付決定日:
申請したITツール・業務プロセス:
現在の発注・契約・支払状況:
変更を検討する理由:
変更したい事業者・機能・金額・納期:
変更後も維持する申請内容:
実績報告を担当するIT導入支援事業者:
確認したい事項:
1. 変更前に必要な手続き
2. 補助対象経費・登録ITツールへの影響
3. 実績報告の提出者・確認者への影響
4. 必要な証憑と保存すべき記録
回答は口頭だけで終わらせず、日時、窓口、質問、回答、前提条件を記録してください。
ベンダーへ要求する「引き継ぎ資産17点」
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| 分類 | 必要なもの |
|---|---|
| 契約 | 契約書、注文書、見積書、変更合意、検収記録 |
| 要件 | 業務フロー、要件一覧、非機能要件、未決事項 |
| 設計 | 画面、データ、API、インフラ、権限の設計書 |
| 実装 | ソースコード、リポジトリ履歴、ビルド・デプロイ手順 |
| 品質 | テスト仕様、結果、不具合一覧、既知の制約 |
| 環境 | クラウド、ドメイン、証明書、外部SaaS、AI/APIの契約名義 |
| 運用 | 監視、バックアップ、障害対応、問い合わせ、保守範囲 |
| データ | データ定義、サンプル、移行手順、削除・返却記録 |
| 補助金 | 申請内容、交付決定、納品・支払証憑、実績報告の分担 |
「一式」と書かず、ファイル名、保管場所、所有者、最終更新日、再現確認の結果まで台帳化します。
AI開発が向かない・切り替えないほうがよい5条件
次に該当する場合、AI開発より先に業務整理か既製ツール比較を行います。
- 月間件数が少なく、人手確認のほうが安い
- 正解データや更新責任者がいない
- 誤答が法務・安全・顧客損失へ直結し、人間承認を置けない
- APIやデータ連携がなく、手作業転記が残る
- 補助金がなくなると保守・AI利用料を払えない
AIという名称は、申請内容との整合や投資効果を保証しません。ルール、検索、RPA、既製SaaSで十分なら、AIを選ばない判断も正解です。
2年総費用の比較式
比較する費用は、初期見積だけではありません。
以下の計算例では、2年総費用は810万円になります。
2年総費用 = 解約・精算費 + 引き継ぎ調査費 + 再開発費
+ 24か月分のクラウド・AI利用料・保守費
+ 社内の移管工数 × 社内時間単価
- 補助対象として確定した金額
例えば、再開発300万円、引き継ぎ調査50万円、月額運用15万円、社内移管200時間・時間単価5,000円なら、補助金控除前の2年総費用は 810万円 です。現ベンダー継続案、切替案、別予算での再設計案を同じ式で比較します。これは計算例であり、実際の補助対象額や費用を保証するものではありません。
2週間で結論を出す進め方
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| 期間 | 作業 | 成果物 | 経営判断 |
|---|---|---|---|
| 1〜2日 | 交付決定・申請・契約・支払いを固定 | 事実関係1枚、照会事項 | 新規発注を止めるか |
| 3〜5日 | 成果物とアカウントを回収 | 引き継ぎ資産台帳 | 切替可能か、作り直しか |
| 6〜8日 | AI要件と非AI案を比較 | 選択肢比較、2年総費用 | AIへ変える合理性があるか |
| 9〜10日 | 事務局・IT導入支援事業者へ確認 | 回答記録、必要手続き | 補助事業内で進めるか |
| 11〜14日 | 5ゲートを採点 | 100点判定表、90日計画 | 続行・条件付き切替・停止 |
記入済み判定例:72点なら、まだ切り替えない
以下は判定方法を示すための架空例です。GXOの支援実績や制度上の承認事例ではありません。
前提
- 卸売業、従業員45名
- 通常枠で販売管理ツールを申請し、交付決定済み
- 現ベンダーの開発が6週間遅延
- 経営者は需要予測AIへの切替を希望
- 契約、支払い、成果物の一部が未整理
横にスクロールして確認できます
| ゲート | 点数 | 判明した事実 | 判断 |
|---|---|---|---|
| 制度整合 | 20/25 | 変更後機能と申請プロセスの対応が未確認 | 公式照会が必要 |
| 契約・権利 | 15/20 | ソースコードの権利帰属が不明 | 契約条項を確認 |
| 引き継ぎ可能性 | 10/20 | テスト結果とデータ定義が未納 | 回収後に再見積 |
| AI開発の成立性 | 17/20 | 販売履歴はあるが欠損率未測定 | データ診断を先行 |
| 期限・証憑・運用 | 10/15 | 実績報告の役割分担が未決 | 事業者間で確定 |
| 合計 | 72/100 | Gate 1にも未確認あり | 条件が揃うまで新規発注しない |
この例で「開発が遅れているから即変更」と判断すると、制度、権利、データ、証憑の4つを同時に取りこぼします。正しい次の行動は、公式照会、権利確認、未納成果物の回収、データ診断です。再採点で85点以上になってから切替準備へ進みます。
5ゲート判定表の根拠と検証方法
5ゲートは、読み物として独自性を出すための名称ではありません。GXO独自分析として、公式制度、契約、技術移管、AI適合性、実績報告を、互いに代替できない5つの責任領域へ分解した管理方法です。
横にスクロールして確認できます
| ゲート | 根拠 | 検証方法 |
|---|---|---|
| 制度整合 | 公式サイト、公募要領、交付決定後手続き | 申請内容と公式回答を証拠欄へ記録 |
| 契約・権利 | 当事者間の契約、注文、検収、知財条項 | 契約専門家の確認結果を記録 |
| 引き継ぎ可能性 | 実際の成果物、環境、データ、再現手順 | 新環境でビルド・接続・復元を試験 |
| AI開発の成立性 | 業務件数、データ品質、受入基準、非AI案 | 小規模データで精度・費用・人手確認を比較 |
| 期限・証憑・運用 | 事業期限、納品、支払い、実績報告 | 期限から逆算し、証憑責任者を指名 |
- 判定表バージョン: 1.0(2026年7月13日)
- 監修範囲: GXO AI・DX開発チームが、要件定義、開発引き継ぎ、AI適合性、運用設計を確認
- 非監修範囲: 補助金の個別可否、法律・税務判断、事務局回答の代替
- 更新条件: 公式要領・手続きの変更、判定項目の不足が判明した場合に版番号と更新日を変更
- 検証可能性: 各点数には必ず証拠を添付し、証拠がない項目は満点にしない
この開示により、読者は判定表を盲信せず、どの部分を公式窓口、契約専門家、開発会社へ確認すべきか判断できます。
GXOへ相談した場合の成果物
GXOは補助金の採否や制度上の可否を保証しません。制度確認に必要な事実と、開発を引き継ぐための技術情報を分けて整理します。
初回整理で扱う成果物は次の通りです。
- 交付決定・契約・支払・成果物の事実関係1枚
- 5ゲート100点判定表
- 事務局・IT導入支援事業者への確認事項
- 引き継ぎ資産17点の回収台帳
- 現ベンダー継続/別ベンダー切替/別予算再設計の比較表
- AI案と非AI案の2年総費用・効果比較
- 切替可能な場合の90日移管計画
特に、契約・証憑・技術の論点が混ざり、社内だけでは全体を説明できない場合は、GXOの第三者整理が有効です。現状を5ゲートで採点し、制度確認に必要な情報、回収すべき成果物、切替後の実行計画を一つの判断資料にまとめます。
FAQ
採択後なら、まだ契約前でも自由にベンダーを変えられますか?
自由に変更できるとは断定できません。申請したITツール、IT導入支援事業者、交付決定内容との関係を確認してください。契約前であることと、補助事業上の変更が認められることは同じではありません。
進捗が遅いので、先に新ベンダーへ発注してよいですか?
先に発注せず、交付決定、変更手続き、既存契約、補助対象経費への影響を確認します。公式サイトは、交付決定前の発注・契約・支払いでは補助金を受けられないと明記しています。
AI機能ならデジタル化・AI導入補助金の対象になりますか?
「AI」という名称だけでは判断できません。申請枠、登録ITツール、対象経費、業務プロセス、導入内容との整合を確認します。
旧ベンダーがソースコードを渡してくれません。どうすべきですか?
まず契約上の納品物と権利帰属を確認します。受領権限が不明なまま技術的な持ち出しを求めず、契約専門家を交えて回収可能範囲と再作成範囲を分けます。
GXOへ相談すると、何が整理できますか?
制度上の確認事項、既存契約、未納成果物、技術的な引き継ぎ範囲、新ベンダーへの見積条件を分けて整理できます。初回整理では、5ゲート判定表、事務局への確認事項、引き継ぎ資産台帳、選択肢比較、90日移管計画までを判断材料にします。
出典・公式情報・最終確認日
- デジタル化・AI導入補助金2026 資料ダウンロード(最終確認: 2026年7月12日)
- 交付決定後に必要な手続き(最終確認: 2026年7月12日)
- デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠(最終確認: 2026年7月12日)
- デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領PDF(最終確認: 2026年7月12日) 制度、対象経費、期限、手続きは更新されます。発注・契約・支払い・変更判断の直前に、公式サイトと個別回答を再確認してください。






